ザ・ローリング・ストーンズが3年ぶりのニュー・アルバム『Foreign Tongues』を7月10日にリリースすることを発表。リード・シングル「In the Stars」が併せて公開された。
その情報解禁からわずか約4時間後。ブルックリン・ウィリアムズバーグにあるWeylinのステージに米司会者のコナン・オブライエンが登壇。会場を埋め尽くした観衆の中には、レオナルド・ディカプリオ、クリスティ・ブリンクリー(モデル)、アンドリュー・ワット(ストーンズ新作にも携わったプロデューサー)、オデッサ・アザイオン(女優)、そしてニューヨーク中のほぼすべての音楽ジャーナリストたちの姿があった。

「状況を説明させてくれ」とオブライエンは言った。「1962年、ロンドンで若者たちが集まった。彼らは小さなクラブで演奏していたが、もっと大きな夢を抱いていた。それから、いつか大成功を収めることを夢見て、もう少し大きなクラブで演奏するようになった。悲しいことに、その日はついに来なかった。彼らは結局、日の目を見ることはなかったんだ。だが、このアルバムが状況を変えるだろう。これこそが、その一枚になると私は思っている。オインゴ・ボインゴやバナナラマ、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドといったバンドの前座を務めながら、長年、無名の中で苦労してきた彼らに、ついに時代が追いつくんだ」

その直後、ミック・ジャガーキース・リチャーズ、ロン・ウッドが登場。
オブライエンによる質疑応答が始まった。それは笑いこそ絶えなかったものの、重大な新事実の発表は乏しく、おまけに最後まで解消されないオーディオトラブルに見舞われ続けた。それでも、ストーンズが登場するイベントは、いつだって記念碑的な出来事だ。そこで判明した8つのことを紹介しよう。

◉新曲「In the Stars」のビデオにはオデッサ・アザイオンが出演、ミック・ジャガーも若返り

イベントの最後、多くのジャーナリストやゲストがすでに帰り始めていた頃、ストーンズの新曲「In The Stars」のビデオが上映された。そこには、1960年代当時を彷彿とさせる姿に劇的な若返りを果たしたジャガーが、他の数人のミュージシャン(ストーンズのメンバーではないようだ)と共にクラブで歌う姿が映し出されていた。ビデオには『I LOVE LA』や『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』に出演する女優アザイオンも登場しており、彼女は会場の前方でアンドリュー・ワットの隣に陣取り、興奮した様子でプレミア上映を見守っていた。

◉チャーリー・ワッツがアルバムに参加

チャーリー・ワッツはその晩年、ストーンズと共にいくつかの新曲を録音し、それらは未発表音源として保管されていた。そのうちの2曲「Mess It Up」と「Live by the Sword」は前作『Hackney Diamonds』に収録されたが、さらにもう1曲「Hit Me in the Head」という曲が、今回の『Foreign Tongues』のために蔵出しされた。「あれはLAでチャーリーと一緒に録ったんだ」とジャガーは語った。「本物の高速パンク・ロッカーな曲だ。とんでもなく速いんだよ」。
残りの楽曲ではスティーヴ・ジョーダンがドラムを叩いている。「彼(スティーヴ)はチャーリーの推薦だった」とリチャーズは言う。「チャーリーが彼にバトンを渡したんだ」

◉全14曲中4曲は今回のセッション以前のもの、ポール・マッカートニー参加曲も

『Foreign Tongues』のセッション以前に作られた曲は「Hit Me in the Head」だけではない。今回のアルバムには、ポール・マッカートニーとの共演曲を含む、近年に録音された3曲が収録されている。「彼(ポール)にオーディションを受けさせたら最高に面白いんだけどね」とオブライエンが冗談を飛ばすと、リチャーズは「そりゃ傑作だな」と笑った。リチャーズによれば、前作の制作中にポールがたまたま隣のスタジオで作業していたのだという。「彼はちょっと立ち寄って、バンドと一緒にプレイしたがっていたんだ。やりたいことリストの一つを消化したかったんだろうね」

◉ロバート・スミス(ザ・キュアー)もアルバムに参加

『Foreign Tongues』のプレスリリースに、これまで全く接点のなかったザ・キュアーのロバート・スミスが参加していると記されていたことに、多くのストーンズファンが衝撃を受けた。このプレスイベントで、ジャガーはその経緯を説明した。「ある日、ロンドンでボーカルを録りに行ったら、長いガウンを着て背を向けた男が立っていたんだ」とジャガーは振り返る。「彼が振り向くと、顔が口紅だらけでね。俺は『初対面だが、君はザ・キュアーのロバート・スミスだね』と言った。
すると彼は『そうだ!』と。そこで俺は『せっかくここにいるんだから、何かやろうよ』と言ったんだ。彼はバッキング・ボーカルで参加しているよ」。オブライエンは「実はスミスじゃなかった、なんてことはないかい?」と冗談を言った。「後で分かったら、実はエアコンの修理に来た業者だった、とかね」

◉アルバムのレコーディング期間はロンドンでわずか4週間

2023年の『Hackney Diamonds』と同様、ストーンズとアンドリュー・ワットは、わずか1ヶ月でこのアルバムをまとめ上げた。「以前はスタジオに何ヶ月も籠もりきりになって、一歩も外に出ないなんてこともあった。それも一つのやり方ではあるけれどね」とジャガーは語る。『Hackney Diamonds』の大部分はアメリカで録音されたが、今作はロンドンで制作された。彼らがオブライエンに語ったところによると、「ロンドンのヴァイブス」を取り込みたかったのだという。「(ロンドン西部の高級住宅街である)緑豊かなチズウィックと呼んでいるよ。イーストエンドのど真ん中とか、そういう場所ではなかったけれどね」とジャガーは明かした。

◉スタジオは非常に手狭だった

「以前も使ったことのあるスタジオ(メトロポリス・スタジオ)だったんだ」と、かつての発電所跡地を利用したスタジオについてジャガーは言及した。
「ただ、今回の部屋でレコーディングしたのは初めてだった。かなり小さな部屋なんだ。十分な広さはあるが、巨大ではない。視線を動かさなくても全員が目に入る。誰が何をしているか、何を考えているかまで手に取るようにわかるんだ。あの部屋は僕らにとって本当にうまくいった。音も最高だったよ」

◉キース・リチャーズはマイクの扱いが苦手?

記者会見の間中、キースが話した内容の約65パーセント程度しか聞き取ることができなかった。それは彼のアクセントや絶え間ない含み笑い、そしてかつての銀行ビル(現在は大規模なイベント会場)特有のひどい反響のせいもあったが、主な原因は、彼が話しながらマイクを口元から遠ざけてしまうことだった。しびれを切らしたオブライエンが、自分のマイクをキースの口元に突き出す場面もあった。「次はもっといいマイクを用意するよ。あるいは、君の顔に接着しちゃうかだね」とオブライエンはジョークを飛ばした。

◉ツアーに関するヒントは微塵もなし

1989年の『Steel Wheels』以来、ストーンズがニュー・アルバムを出すということは、世界規模のスタジアム・ツアーを意味してきた。
しかし、彼らは計画されていた2025年のヨーロッパ・ツアーをキャンセルし、当初この夏に予定されていた別のツアーも取りやめている。いかなる形であれ、彼らがライブを行わなくなってから2年近くが経過しているが、近いうちに開催される兆候は見当たらない。オブライエンとのイベント中、ライブ活動の話題が出ることはなかった。さらに、ミック、キース、ロンの3人は今週、アルバムのプロモーションのためにジミー・ファロンの番組(『ザ・トゥナイト・ショー』)に別々の夜に出演する予定だが、このプロモーション期間中に1曲でもライブ演奏を披露する気配はない。

コンサート活動の日々はすでに過去のもので、彼らは今や「スタジオ・バンド」になった可能性もある。あるいは、単にまだ発表していないだけで、近い将来に日程が組まれている可能性もある。ヘイ、ファロン。もしこれを読んでいるなら、少なくとも誰か一人にツアーについて聞いてみてくれ。史上最高のライブ・バンドが、静かにロードから引退してしまったのかどうか、多くのファンが知りたがっているのだから。

From Rolling Stone US.

ザ・ローリング・ストーンズ『Foreign Tongues』 ニューアルバム発表会見で判明した8つの事実

ザ・ローリング・ストーンズ『Foreign Tongues|フォーリン・タングス』
2026年7月10日リリース
デジタル予約:https://umj.lnk.to/RS_FT

*日本でのフィジカル(CD、LP)については日本時間5月7日15時以降に形態や詳細などの詳細が発表となり、予約が開始となる予定

ザ・ローリング・ストーンズ日本公式HP:
https://www.universal-music.co.jp/rolling-stones/

>>>記事の本文に戻る
編集部おすすめ