中国のポータルサイト・百度に11日、「減農薬から有機農業に至るまで、日本はなぜわれわれよりも50年進んでいるのか」とする記事が掲載された。
記事は、日本で有機農業が非常に重んじられており、早い時期から政府が「農薬取締法」、「土壌汚染対策法」、「有機農業推進関連法」といった法規を出し、農薬や化学肥料を低減させた生産方式を提唱し、高品質な農作物と環境保護を追い求めてきたとした。
そして、日本の果樹園における土壌の有機質含有量は5%程度であるのに対し、中国の有機質含有量は1%以下であると紹介。「この数字は衝撃的であり、われわれが今から毎年有機肥料を投入して土壌改良を進めても50年では追いつかない差なのだ」と伝え、日本の有機農業の根幹に地道かつ効果的な土壌管理の制度があることを伝えた。
また、日本では耐性植物の栽培、機械や動物を利用した除草、生物農薬の使用などさまざまな手段を講じて1990年代から農薬の使用量を減らしており、2000年には年間8万トンだった農薬使用量が13年には5.2万トンにまで減少したと紹介している。
さらに、日本政府は1999年に「持続農業法」を制定し、農薬の減少に取り組む農家を「エコファーマー」に認定して税金や資金調達などでの優遇を与える制度を立ち上げたほか、「オーガニック認証制度」などを通じて消費者が有機栽培や減農薬の農作物を選択するよう促すことで、農家の意識を高めるといった取り組みを進めたとした。
記事は、近年中国でもクリーン農業が提唱されていると紹介した上で「この道を進む上で、中国はやはり日本をはじめとする世界各国から学ぶ必要があるのだ」と結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)