中国のSNS・小紅書(RED)に19日、「10年後に日本を再び訪れた感想」と題する中国人女性の手記が投稿された。
女性は「2015年に何人かの友人と関西を訪れたことがある。
また、「窓口で購入したJRの切符をうっかり取り忘れた時には、係員がわざわざホームまで届けてくれた。道を尋ねたお姉さんは、教えてくれるだけでなくに連れて行ってくれようとした。通りすがりのおばあさんが親切に写真を撮ってくれたこともあった」としつつ、「こうしたことは、10年後の今回の旅行ではまったく感じられなかった」と指摘。「たまたま今回は運が悪かったのかもしれないけど、貸切バスのガイドとのやり取りからも、日本経済が低迷し、人々の生活が以前より厳しくなっているのが感じられた。心の持ちようにも変化が生じているのは間違いなく、サービスの質だけでなく、商品の質も以前ほど良くはなかった」とつづった。
一方で、「旅行の醍醐味(だいごみ)は見聞を広げること。例えば、大阪では2階建ての戸建てが約200万元(約4000万円)で買えると知った。しかも永久所有権付き。中国の三・四線(地方)都市でも、そんな価格で買えるとは限らないだろう。
女性は、「日本に定住するなら環境や文化に適応する必要がある。かなり抑圧的な面もあるようで、実際、東京の地下鉄では自殺に遭遇したし、娘は『ぶつかり男(人混みでわざと人にぶつかる男)』にぶつかられた」としながらも、「絶対的なユートピアなんて存在しない。結局は人それぞれの選択と価値観の問題。出会った何人かのガイドさんたちはみんな北方出身で、日本での生活もうまくいっているようだった」と回想。「でも私にとって一番受け入れがたいのはやっぱり食事。どうしても中国の胃には合わない。帰国して真っ先に『水煮魚(唐辛子を用いた魚の煮込み料理)』を食べに行った」とし、最後に娘に「日本に留学したい?」と聞いたところ、「行きたくない。ぶつかり男がいて、トラウマになった」との返事が返ってきたことを報告した。
この投稿に、中国のネットユーザーからは「日本から帰ってきたばかりだけど、確かに魅力が乏しかった。
一方、「日本の方が国内よりも良い点をいくつか挙げるとするなら、街中でたばこの臭いがしないこと、トイレが清潔で温水洗浄便座があること、人同士の境界感が強いこと。それ以外は中国がすでに追い抜いてる」「20年以上前に行った時は、日本人がうらやましくて仕方なかったけど、今は差が小さくなってそれほど良いとは思わなくなった」「簡単なことだ。国内が良くなって差が小さくなったこと、日本の若い世代が前の世代のようにペコペコしなくなったことで、それほど良いと思わなくなったんだ」「十数年前に日本に行った時は本当に、あれもこれも買いたくなった。水筒まで何個も買って帰った。でも今行っても何もほしいと思わない。
さらに、不動産の購入について「(日本の不動産は)確かに永久所有権付きだけど、毎年、固定資産税を払わないといけないことを言ってない。一生払い続けた場合、もう1軒家が買える額になる」「日本の不動産は毎年、固定資産税を払わないといけない上に相続税もかかるぞ」といった声も。
このほか、「大阪は汚いって聞いていたけど、行ってみたら逆だった。私が住んでいるところはとても清潔だし、お店の店員さんの接客態度もすごく良い」「9年ぶりに日本に行った。前回は東京で、今回は日本の中で一番モラルが低いと言われる大阪だったけど、それでも日本の街の景観は中国をリードしていると思った。中国はここ数年、インフラはかなり整備されたけど、都市管理の面では大きな進歩はなく、電動バイクや露店や違法駐車などの面では逆に悪化してるとさえ思う」「ハード面じゃなくて人の素養が違うんだ。国内の街ではあちこちにたばこを吸う人や痰を吐く人がいるから」など、それでも日本の方が良いという意見も見られた。(翻訳・編集/北田)