中国のポータルサイト・百度に3日、日本の卓球界が10年後の2031年に中国を抜いて世界一の卓球強国となるという目標を立てたことについて、「大それたプランではあるが、日本サッカーのことを考えれば見くびってはいけない」とする記事が掲載された。
記事は、日本卓球協会が9月24日に設立90周年を迎えた際、100周年までのビジョン計画を発表し、2031年までに中国を追い抜いて世界一の卓球強国になることを宣言したと紹介。
その上で、「日本の他のスポーツ」の最たる例としてサッカーを取り上げ、日本サッカー協会(JFA)が2005年に中長期ビジョンとして打ち出した「JFAの約束2015」と「JFAの約束2050」の内容に言及。計画では2015年までに日本代表が世界のトップ10に入り、選手とその家族、サッカー従事者、登録サポーターからなるサッカーを愛する仲間「サッカーファミリー」を500万人に増やすこと、50年までにサッカーファミリーを1000万人まで増やし、ワールドカップをもう一度日本で開催するとともに、その大会で優勝することを掲げていたと伝えた。
そして、現時点では「世界でトップ10」という目標は実現できていないもの、2015年時点でサッカーファミリーが526万人に達し、登録選手数も90万人を超えるなど着実に進歩を遂げてきたことを紹介している。
記事は、日本卓球協会もこれまで中国に追いつき追い越すべく選手強化体制の充実をさまざまな面から取り組んできたことを紹介し、現段階ですでに一定の成果が現れ始めており、中国よりも優れている、進んでいる部分すらあると評した。しかしその一方で「10年で中国を超えるとなると、そのハードルは非常に高いと感じる」とし、現在中国に卓球のプロアスリートが約2万人、アマチュア選手が3万人、そして民間の卓球愛好者が8300万人おり、卓球人口という点で日本を圧倒的にリードしている点を理由の一つに挙げた。
記事によれば、現在中国の卓球界には国内リーグ戦の注目度があまり高くない、そして子どもたちの卓球離れが進んでいるといった問題が存在するという。それゆえ、日本の卓球界が今後さらに成長を遂げてますます中国にとって脅威となる可能性が高いものの、中国を追い越すところまで行くのは「やはり非常に難しい」とのことである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)