近年、国内証券会社は、顧客である機関投資家や個人投資家の投資先ニーズの多様化に対応して海外市場の売買取次業務に注力しているが、その際、各海外市場に上場されている銘柄名称、銘柄コード、売買単位といった銘柄属性データが必要となる。
通常、証券会社各社は情報ベンダーのデータソースからデータを入手し対応しているが、人手による入力業務の負荷、データの正確性の判断、情報ベンダーの障害発生時への対応といった点が課題だった。
今回、NRIが提供開始したクレンジングサービスは、例えばトムソン・ロイターやSIXテレクルスといった複数の情報ベンダーのデータを金融機関に代わって取得し、金融機関が利用しているシステムへ情報を提供するもの。その際、複数の情報ベンダーより取得したデータ内容の比較を行い、差異のあるデータ(更新タイミングの遅れ、情報ベンダーの障害などによるデータの差異)を特定したうえで提供する。
また、情報ベンダーでハード障害などが発生し、データの供給が困難となった場合でも、他の情報ベンダーのソースによってカバーする。今回のサービスは、NRIの金融情報データマネジメントサービス「IDS-DMS」を通じて、ファイル形式や顧客の環境に応じてデータベースを構築、データを提供することが可能だという。(編集担当:鈴木義純)
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