人民網が運営する「地方領導」チャンネルは5日、人民網の「強国論壇」に掲載されたブログ記事「30年前の女性汚職官吏の処刑写真が今なぜネット上でこんなにも話題となるのか?」を転載した。

 同ブログは以前、1978年に汚職事件で逮捕された黒龍江省の女性下級官吏・王守信が1980年に公開処刑された際の写真13枚を掲載した。
写真はわずか数日間で1000万人以上に閲覧された。同ブログ記事は、それら写真がなぜそんなにも人々の関心を引き起こしたのかを説明したものである。以下は同ブログ記事の意訳。
--------------------------------------------------
 不法な手段を通じて国家資産に損害を与えた人に対する憎悪の気持ちは、今も昔も変わらない。だから、この女性汚職官吏がくたばるの見て、人はみな溜飲を下げるのだ(たとえそれが不謹慎だと言われても)。しかし、30年前と現在とでは明らかに異なっていることがある。

 王守信は数十万元の事件に関与して処刑台行きとなったのだが、今日では億元単位の金を着服しても執行猶予付き、死刑にしかならない時さえある。王守信を銃殺刑にするというなら、現代の汚職官吏たちも死刑が妥当ではないか?

 今日、死刑判決は少なくなった。公開処刑は更に少なくなった。それに応じて、死刑によって汚職官吏を震え上がらせるという作用も小さくなっている。また、今日の裁判は厳密性を重んじるため、罪の推定を許さない。汚職官吏はごまかそうと思えばいくらでもできるようになった。
だから、人々は数十年前の汚職官吏に対する公開銃殺刑を懐かしく思い起こすのではないだろうか。

 これら写真がネット上を狂気の如く駆け巡った原因をはっきり説明することは難しいが、明らかなことが一つある。それは、今日の汚職官吏に対してもっと厳罰を以て対処していれば、数十年も前の往事がこんなにも世間の関心を呼ぶこともなかったということだ。
--------------------------------------------------
 このブログに対してコメントしたネットユーザーのほとんどが筆者の見解を支持している。(編集担当:古川則仁)

【関連記事・情報】
【中国人民VS官僚】改名して逃亡、殺人歴ある「篤志家」官僚(2009/05/19)
【中国ブログ】中国人民が直面する「官害」とは何か?(2009/05/18)
【中国人民VS官僚】“犯した罪を友人に丸投げ”厚顔無恥な発言(2009/05/18)
【中国人民VS官僚】少女買春の局長、でも刑事罰はなし(2009/05/15)
【中国人民VS官僚】娯楽施設女性従業員にサービス強要で殺傷事件(2009/05/14)
編集部おすすめ