「中国姓氏大辞典」がこのほど、江西人民出版社から出版された。中国社会科学院の袁義達研究員と中華文化促進会の邱家儒副主席が40年をかけて編集した。
同辞典は漢字の姓2万3813種を収録しており、うち7000種は現在も使われているという。中国新聞社が報じた。

 中国人が「世襲制の姓」を使い始めたは約5000年前。同辞典は2万種以上の姓を掲載したが、現在も使われているものは7000種強。一方で、中国では李・王・張・劉・陳・楊など、特定の姓を持つ人が極端に多い特徴がある。人数順で多い順の100番目までの姓を持つ人は中国人全体の85%という。また、上位100位のうち、32に朱は華北地方に多く、2種は東北地区、19種は上海周辺の華東地区に多いなど、地域差もあるという。

 曹、魏、薛、石、白、康などは西北地区の東部に多く、中央アジアから来た民族と密接な関係があるとみられる。

 また、中国人は古くから、柴・米・油・塩・醤・醋(酢)・茶の7種を生活に欠かせない物資として挙げてきたが、すべて「実在する姓」という。

 なお同書は、いわゆる少数民族の姓も漢字表記して「中国人の姓」として一律に扱った。そのため、中国で最も長い姓はチベット族にある「〓爾川扎木蘇他爾只多」の10文字の姓で、画数が最も少ないのはリス族にある「一」との姓と結論づけた。(〓はにんべんに「火」)(編集担当:如月隼人)

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