防衛省は25日、2011年度に領空侵犯のおそれがある中国の航空機に対して航空自衛隊が行った緊急発進(スクランブル)の回数が156回となったと発表した。国別の発進回数の公表を始めた2001年度以降では最多となった。
中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 これまでもっとも多かったのは2010年度の96回。国別では、ロシア機に対する発進回数が2010年度より17回減ったものの、247回でもっとも多かった。

 スクランブルの総数は425回で、20年ぶりに400回を超えた。中国機に対する発進回数の増加が原因で、総数が増える結果となった。

 防衛省統合幕僚監部によると、中国機はおもに南西諸島付近など東シナ海の空域を飛行。「飛行経路が多様化し、情報収集機が目立つ」としている。11年9月には中国機は尖閣諸島(中国名:釣魚島)の北100~150キロまで接近したケースもあり、空自南西航空混成団(那覇)の発進回数が急増した。(編集担当:米原裕子)
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