中国メディア・中国新聞網は6月30日、同国内で夏場に屋台でよく見かける羊肉の串焼き(羊肉串)について安徽省の大学生がDNA鑑定を行い、サンプルの約8割にヒツジ以外のDNAが確認されたと報じた。

 DNA鑑定を行ったのは、安徽大学で生物科学を専攻する学生。
大学の動物保護協会に所属しており、広東省でネコやイヌが羊肉串の材料として用いられているというニュースを聞いたことで、羊肉串の調査を卒業論文のテーマに選び、DNA鑑定を実施したという。

 学生は、同省合肥市内にある66カ所の屋台を2カ月かけて訪れ、それぞれの店から1本ずつ計66本の羊肉串を持ち帰ってサンプルとした。鑑定の結果、羊肉のDNAが示されたのは全体でわずか19.7%だった一方で、豚肉が69%を占め、ほかにも鶏肉、鴨肉、牛肉のDNAが検出された。

 羊肉串の5本に1本は別の肉が混入していた、というのはあまりにも衝撃的だ。学生の鑑定は一地域におけるものとはいえ全国的に同様な結果が出る可能性も否定できない。ニセモノを撲滅して本当においしい羊肉串にありつくには、提供する側の道徳観点を培う一方で、消費者の味覚を研ぎ澄ませる必要もありそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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