韓国の珍島(チンド)沖で沈没した旅客船「セウォル号」の犠牲者の遺族が、事故が発生した当日の4月16日午後6時38分に船中で撮影されたとされる、携帯電話の動画を公開した。事故から10時間近く経過した船内に学生たちが生存していたのか否かについて、波紋が広がっている。
複数の韓国メディアが報じた。

 10時間ものあいだ、犠牲者が生存したことが確認されれば、政府と海上警察の安易な救助活動を批判する声が強まる見通し。

 しかし、この動画が撮影されたとする時間が正しいのかについて、疑問の声が上がっている。午後6時38分は、すでに暗くなった時間であるのに、動画の中のキャビンの画面は明るいため、本当に撮影された時間は、沈没寸前の午前だったのではないかと推測されている。

 さらに、セウォル号は事故当日、船首の一部だけ残し、船全体が水面下に沈んだ。午後6時38分には船はすでに沈没しており、映像の中に水が浸入する場面がないという点も疑問視されている。

 一方、それぞれ20-40秒の動画には、傾いた船内で、被害者の学生たちが救命胴衣を着て待機し、笑って祈る姿が収められている。

 また、「生きて会おう」、「私たちのクラスの子どもたちと先生が本気で心配してもらえます」、「じゃあ海に飛び込まなければならないの」という声も入っていた。(編集担当:李信恵)


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