四川省の大学のキャンパスではこのほど、中国の発展ぶりをマンホールの蓋の上で表現するマンホールアートのイベントが開かれたという。イベントは今年で3回目とのことだが、マンホールの蓋に絵を描くという発想のヒントになったのは、おそらく中国でも話題になった日本の「ご当地マンホール」だろう。


 中国メディア・36Krは、「日本では、どのようにしてマンホールの蓋の文化が起こったのか」とする記事を掲載した。

 記事は、「普段、地面に敷設されているマンホールの蓋が人の注意を引くことはほとんどない。ましてや、マンホールの蓋と『文化』を結び付けることは難しいだろう。しかし日本では、マンホールの蓋が都市の名刺代わりになっており、都市文化の一部分と化しているのだ」と説明。日本にある約1780の自治体のうち95%が独自のデザインの蓋を使用しており、その半数以上が地元のシンボルである草花や樹木のデザインを採用し、他にも動物、著名スポット、物語などが題材に用いられていると紹介した。

 そして、日本にはすでに6000種類を超えるマンホールの蓋のデザインが存在するほか、マンホールの蓋の博物館まであるとし、もはや芸術の域に達しており、特殊な文化を形成していると伝えた。

 そのうえで、芸術的な「ご当地マンホール」の文化が生まれたのが1980年代で、建設省の官僚によるアイデアだったと紹介。下水道システムの整備に莫大な費用がかかり、国民から十分な注目と支持が得られていなかったことを鑑み、建設省の官僚がマンホールの蓋に各地の特徴を描き入れ、より多くの注目を集めるようにすることを思いついたと説明している。

 記事は、「取るに足らないマンホールだが、われわれに多くのことを教えてくる。観光分野では、いかにして各地域の特色や価値の高めていくかという点で、デザイン分野では地域の特色や文化を盛り込んだ新たなデザインを生み出していくという点で参考になる。さらに、市民の参画といった点についても都市文化の発展のヒントになる」と論じた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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