昭和30年代の街並みと家族を描いてヒットした映画「ALWAYS 三丁目の夕日」。戦後の日本は決して豊かではなかったが活気と夢があり、当時を振り返ってノスタルジーに浸るというのは人の常と言えるだろう。
では、中国人にとって古き良き時代とはどの時代なのだろう。

 中国メディアの捜狐は17日、ある日本人が30年以上前に出版した写真集を紹介する記事を掲載した。1980年頃に中国の各地の子どもたちを撮影したもので、今では見られなくなった古き良き時代を感じさせてくれる貴重な一冊になっているようだ。

 80年ころというと、中国は文化大革命が終わり、疲弊した国民がたくましく返り咲こうとしていたころのことだ。日本の戦後と重なるところがあるのかもしれない。写真家の秋山亮二氏が、北はハルピンから南は海南まで、内陸部では内モンゴルや新疆と、まさに中国全土を旅して現地の子どもたちの自然な姿を撮ったという作品だ。

 題名が「中国の子どもたち」というだけあり、各地の子どもたちの当時の日常が収められている。鬼ごっこする子どもたち、アスファルトに絵をかいて遊ぶ子ども、海ではしゃいだり卓球をしたりと、たいしたおもちゃも遊園地もなく、着るものも粗末ではあるが、子どもたちの生き生きとした目が印象的だ。また、自転車に乗ったアイス売りや、子どもたちを満載にして遠足に行くスクールバス代わりのトラックなども時代を感じさせてくれる。

 記事の中国人筆者は、写真に記録された中国は、インターネットも身分証明カードも携帯電話もなかった時代だと懐かしく振り返り、そんな時代に1人の日本人が中国製の簡単なカメラを使って「子ども時代の平凡かつ感動の瞬間」を残していたことに驚いている。写真の技術もさることながら、中国の古き良き時代を残してくれる貴重な財産になっているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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