中国のポータルサイト・百度に14日、日本人の恐ろしい部分は「まじめさ、頑固さに隠れた柔軟性、利口さ」であるとする文章が掲載された。

 文章は、中国人が日本に対して持つ印象として、清潔できれい、細かい部分にまで手を抜かないまじめさ、そして、融通の利かない頑固さといった点を挙げたうえで、「往々にして日本の柔軟さ、利口さといった部分が見落とされているのである」とした。


 そして、日本人の「柔軟さ」を示す事例として、2012年に日本政府が尖閣諸島を国有化した際に中国国内で発生した激しいデモのエピソードを紹介。ある日中合弁企業の日本人総経理が当時、中国ブランドの自動車に乗り、なおかつ他人にから日本人が乗っていると思われないよう「釣魚島は中国のもの」と書かれたステッカーを車体に張り付けていたと伝えた。

 この日本人社長の行為について記事は「彼は他の日本人から売国奴と呼ばれることを気にしなかったとし、尖閣諸島が誰のものかという問題よりも、デモが起きている状況で極力要らぬ面倒を発生させることなく、異国の地で工場建設と生産経営を実現するという任務を遂行することを優先させたのだと解説した。

 また、日本人の柔軟性、利口さは、日本を襲った2度の国難における真逆の対応にも現れていると紹介。まず、13世紀にユーラシア大陸で大きな勢力を誇ったモンゴル帝国から2度の襲来を受けた日本は果敢に抵抗を試み、ちょうど台風がやってきたこともあって見事に守り切り、強力なモンゴル軍を退散させたとした。

 これに対し、19世紀中期に米国のペリーが4隻の黒船を率いて開国を迫ると、日本人はモンゴル軍襲来時とは全く異なり、速やかに鎖国政策を終わらせる決断を下してその後の急速な近代化を成功させたと伝えている。

 そのうえで、ある外国人が「日本人の恐ろしい点はまさに、その柔軟さだ。外交にしろ経済にしろ、文化にしろ、柔軟性の中に芯の強さがあるのだ」と評したことを紹介。20世紀前半は軍事力により世界のトップを狙おうとして失敗し、後半は経済で世界一を目指すもやはり失敗するという2度の挫折を味わった日本は、その野心を静めたことにより、今度は世界からリスペクトされるようになったのだと論じた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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