まず1つ目の理由は、敗戦後もまだ工業国としての強さが残っていたから、というもの。実のところ、日本の工業は明治維新後から日清戦争の時期にかなり発展していた。さらに、日清戦争の賠償金を利用し、日本は短期間で急速な工業化を遂げていた。敗戦しても、日本の技術力、ソフトパワーや教育によってもたらされていた人々の強さは残っていた。この強さが第二次大戦後の発展を支えていた、と分析している。
2つ目は、アメリカによる保護。アメリカは戦後日本の唯一の占領国となった。このことが結果として当時のソ連や中国、イギリスからの占領を防ぎ、日本の分断を防いだ。こうしたアメリカの支えがあったことで、日本は地理的には近い中国やソ連という共産主義陣営から距離を置き、経済発展を遂げた。
3つ目は、歴史的な背景。日本は第二次大戦前にも、日清、日露、第一次大戦といった戦争により工業的に飛躍を遂げていた。
それで、日本の戦後の経済発展は「偶然」ではなく、「歴史の必然」であり様々な要素が重なったうえで生じたことと結論している。(編集:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)
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