
こども食堂は一般的に、食事支援や孤食の解消、食育など多様なタイプや開催目的がある中、「ファミマこども食堂」はこどもたちが一緒に食事ができる場所づくりを通じて地域交流の活性化を目指すことが最大の特徴。
今回のおむすび教室は、専門店とのタッグと、調理を伴う企画内容という2つの点で「ファミマこども食堂」初の試みとなる。
おむすび教室の目的について、この日、取材に応じた富樫信人執行役員製造基盤・品質管理本部長は、地域交流の活性化に加えて「おむすび文化やおむすびのおいしさ・魅力を伝えていきたい」と語る。
おむすび教室は、豊島千早一丁目店のイートインスペースで午前10時に開催された。
「ファミマこども食堂」初の試みとなる「親子おむすび教室」 1歳半から7歳までの子どもとその保護者の4組11人の親子に「ぼんご」店主の右近由美子さんが、おむすびの作り方を伝授した。
2000年先に向けて、おむすびの魅力を伝承していく担い手の育成が右近さんの目的。
右近さんは冒頭、参加者に向けて「おむすびは2000年前からあった。例えばママが運動会のときに作ってくれるおむすびは、応援のおむすび。このように、おむすびは信頼関係とメッセージ性に富むことが必要。私の仕事はおむすび屋で、もう1つの仕事はおむすびを2000年後につなげること」と呼びかける。

空気入れ後は、ラップをひいたお椀にしっかり入る大きさでごはんを入れ、真ん中に穴をつくり、そこに具材を詰め合わせる。
海苔の巻き方は、海苔のザラザラした面に握りったごはんを置き、手に塩をつけて巻いていくやり方となる。
ファミリーマートのおむすび工場の製造機の一部は、2023年、「ぼんご」を参考に刷新。順次導入を進め、現在、手巻きおむすびに活かされている。
なお、ファミリーマートのおむすびは、伸び続けている。
「2023年5月以降、人流回復による外出機会の増加が需要を後押ししている。買いやすい値頃感や他の商品との買い合わせのしやすさも受け入れられている。正確なデータはないが、インバインド需要も取り込めていると推察される」と説明する。