森永乳業の阿部文明フェロー(元常務執行役員研究本部長)は、令和8年春の紫綬褒章を受章した。ビフィズス菌生菌末および濃縮菌体の製造技術と応用製品の開発に関する業績が評価された。


 ビフィズス菌は酸素に弱く、特にヒト由来菌は乾燥粉末での安定保存が難しいため、育児用ミルクやサプリメントへの応用に課題があった。阿部氏は培養条件や凍結乾燥技術の研究を進め、高菌数かつ常温で保存安定性に優れた生菌末と高活性の濃縮菌体の工業的製造を実現。これにより、長期保存が求められる食品分野での利用が広がり、ヒト由来ビフィズス菌を用いた製品開発や機能性研究の進展に寄与した。

 さらに、極低出生体重児における壊死性腸炎や敗血症の予防など医療分野への応用にもつながり、ビフィズス菌の食品・医療領域での活用を大きく前進させた。

 阿部氏は1987年に森永乳業に入社し、研究部門を中心にキャリアを重ねてきた。受章にあたり「多くの人々の健康に貢献できたことを大変うれしく思う」とコメントしている。

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