最近、ウーバーイーツ配達員の名をかたる犯罪が出てきた!【チャ...の画像はこちら >>

ウーバーイーツ配達員を装った犯罪が増えています!

連載【ギグワーカーライター兼ウーバーイーツ組合委員長のチャリンコ爆走配達日誌】第149回

ウーバーイーツの日本上陸直後から配達員としても活動するライター・渡辺雅史が、チャリンコを漕ぎまくって足で稼いだ、配達にまつわるリアルな体験談を綴ります!

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2000年頃から社会問題化し、2003年頃には「オレオレ詐欺」という言葉が登場。2004年には警察が「振り込め詐欺」という名称を使いはじめた、さまざまな名をかたる詐欺。

当初は高齢者の息子をかたるものが主流でしたが、現在は警察、官公庁、弁護士事務所などバリエーションが増え、だまし取る過程も巧みなものとなりました。

これらとはニュアンスが違うのですが、最近は「ウーバーイーツ配達員の名をかたる」犯罪も私の周りで聞くようになりました。

まず、店側の被害で聞くのは注文商品の窃盗。

個人で経営する居酒屋などは、売り上げを多くするためか、たくさんのテーブルを設置しているところが多く、飲食スペースの通路が狭くなっているところがあります。そのため、注意書きに「リュックを持ち込まないでください」という指示を出す店がけっこうあります。そういう店で起きているのが「ウーバーイーツの名をかたり、料理を盗む行為」です。

フードデリバリーの注文が多い店では、カウンターに注文番号が記された付箋と料理が積まれていて、「番号を確認して持っていってください」と指示があるパターンが以前は一般的でした。

ところが最近は「商品をお渡しの際は店員が配達員用アプリの画面を確認しますので、料理受け取りの際は必ずお声がけください」や「リュックを持って店内に入ってください」と指示するところが増えました。聞くと、手ぶらで店に入ってきて「ウーバーです」と言って勝手に料理を持っていかれるという被害に立て続けにあった」とのことでした。

注文者の被害で聞くのは、ウーバーの名をかたりマンションへ侵入するケース。

住居だけではなくオフィスとしても利用OKのマンションでは、インターホンを鳴らして「ウーバーです」と名乗り、「家族の誰かが頼んだのだろう」「事務所の誰かが頼んだのだろう」と判断して建物入口の扉を開錠してしまうことがあるようです。

先ほどの商品を持っていくケースと比べるとレアなようですが、住民向けのマンションの掲示板に注意書きが出されていることがまれにあります。

インターホンを押した部屋の住民ではなく、ストーカー行為など、同じマンションに住む人の情報が知りたくて侵入を試みるパターンもあるので、「間違えて開錠しても自分に被害がなければ大丈夫」と思うのは危険です。

配達員を始めようと思う人の被害では、ウーバーの下請け会社を名乗るパターン。

ウーバーの配達の中には、下請けに入った配送会社が商品を運ぶケースもあります。そのため、配送業務を募集する求人サイトを見ると「これはウーバーの下請けだな」と思うものがけっこう出ています。

正規の下請け会社は問題ないのですが、中にはウーバー配達員のアカウントを買い取り、それを複数人で使い回す規約違反の配達を行なうグループがあります。

このような配達は求人サイトではなく、XやLINEなどのグループのコミュニティからくることがほとんど。登録までに時間を要することがありますが、ウーバーは基本、誰でも配達員になれるので、配達を始めようという方は正規のルートから登録してください。

このようなことを書くと、注文される方や世間の方から警戒され、配達員から「お前のせいで配達に手間がかかるようになった」と言われるかもしれませんが、こういったことを意識することで、注文される方も店も、配達員も深刻なトラブルを回避できると思います。

文/渡辺雅史 イラスト/土屋俊明

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