バレーボール男子▼イタリア1部(セリエA)プレーオフ決勝第3戦 ペルージャ 3(25―27、26―24、25―22、25―20)1 ルーベ・チビタノーバ(6日、イタリア・パラバルトン)

 【ペルージャ(イタリア)6日=倉石千種】男子日本代表のエース・石川祐希が所属するレギュラーラウンド1位のペルージャが、2季ぶり3度目のイタリア1部リーグ(セリエA)制覇を飾った。3戦先勝方式のプレーオフ(PO)で同6位のルーベに3―0、3―1で王手をかけて迎えた大一番で、3―1で逆転勝ちを収めた。

日本人のセリエA制覇は、2003年の加藤陽一(当時トレビーゾ)以来、石川が23季ぶり2人目の快挙。ペルージャは世界クラブ選手権、スーパー杯に続く3冠を達成した。

 2―1の第4セット(S)、ペルージャがチャンピオンシップポイントを握ると、最後は相手のサーブがネットにかかり、歓喜が訪れた。石川はベンチから飛び出し、歓喜の輪に加わり、リベロのコラチらと笑顔で抱き合った。「優勝できてうれしく思います。ペルージャに来て、このスクデットを取りたいと1年目から言っていたので、去年はかなわなかったけど、今年はかなってうれしく思います」と喜びをかみ締めた。

 4000人を超える観客が集ったホームアリーナが大歓声に包まれた。第1S、18―15の場面で石川がリリーフサーバーで途中出場。アウトサイドヒッター・(OH)プロトニツキに声をかけられ、強く放ったサーブはネットにかかって悔しげな表情。それでも決勝のコートに立った。第4Sにも20―14から再びリリーフサーバーで登場したが、サーブはネットに阻まれた。

 チームは第1Sの終盤にルーベに逆転を許して25―27で先取されたが「今日決める」と執念を見せた。

第2Sの23―24の接戦で、相手のスパイクをOHプロトニツキが飛びついて拾い、OHセメニウクが決めた。オポジット・ベンタラのサービスエースでセットポイントを握ると、再びセメニウクのスパイクで取り返した。一気に流れをつかむと、第3、第4Sも連取して逆転勝ち。イタリア語で「栄光の盾」を意味するスクデットを獲得した。

 昨季、石川は「世界最高峰のイタリアリーグの中で、世界一のプレーヤーになる目標を立てている限り、貫きたい。優勝のみを目指す」との覚悟を示し、強豪・ペルージャに入団した。昨年5月に欧州チャンピオンズリーグ(CL)を日本男子で初制覇、今季は同12月に世界クラブ選手権、今年3月にスーパー杯を制した。セリエAでは、昨季のPO準決勝でルーベにV王手から痛恨の3連敗で敗退。その雪辱を果たし、2季ぶりに王座を戴冠。石川自身、イタリア挑戦11季目で悲願のタイトルをつかんだ。

 石川自身、苦しいシーズンでもあった。シーズン中盤の2月の試合で途中交代し、右膝を負傷。

この日、3か月ぶりに決勝のコートに立った。「もう少し言えば、もう少しコートに入って自分のプレーを出したかった。今日は2回チャンスがあって、2回ともうまくいかなかったので、この後、欧州CLではもっとパフォーマンスが高いものを見せられればと思います」と誓った。16日のポーランド1部のPGEプロジェクト・ワルシャワとの欧州CL準決勝では、先発復帰に向けて準備をしていく。

 最後に足を止めてファンへの思いも明かし「今年だけではないけど、今日もそうですし、(日本から)ペルージャにもたくさんの方が応援に来て下さるので、それは非常にうれしく思います。現地に来てくれる方だけではなくて、この時間(日本の午前3時半開始)でも起きて応援して下さる方は日本にもいらっしゃるので、少しでもいい結果を出して、いいプレーを見せていきたいと思っています」と感謝を込めた。

 ◆セリエA イタリア代表を中心に世界のトップ選手が集結する。昨年10月に開幕し、12チームによるレギュラーラウンド(RR)22試合が行われ、成績で上位8チームがプレーオフ(PO)に進出。POは準々決勝から3戦先勝のトーナメント形式で行われ、RR1位のペルージャは準々決勝で8位のモンツァ、準決勝で5位のピアツェンツァから3連勝し、決勝に進んでいた。

 ◆シル・サフェーティ・ペルージャ イタリア・ペルージャが本拠。ホームアリーナは、パラヴァンジェリティ。2001年、前身のシル・バレーとして創設し、同年にセリエC加入。

11~12年シーズンにセリエA2レギュラーシーズンを制し、A1昇格。17―18年季にセリエA初制覇。23―24年季はセリエA、イタリア杯、世界クラブ選手権、スーパー杯のタイトル4冠。世界クラブ選手権は3度優勝。

 ◆石川 祐希(いしかわ・ゆうき)1995年12月11日、愛知・岡崎市生まれ。30歳。小学4年でバレーを始め、愛知・星城高時代に2年連続「高校3冠」を達成。2014年に中大に進学し、同年に日本代表入り。同8月にセリエAのモデナと契約。同9月の仁川アジア大会で日本代表デビュー。21年に代表主将に就任。同年の東京五輪、24年パリ五輪7位。

ラティーナ、シエナ、パドバ、ミラノを経て24―25年季からペルージャ。女子日本代表主将の真佑(25)は妹。身長192センチ。

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