ソニーネットワークコミュニケーションズが提供するモバイル通信サービス「NURO(ニューロ)モバイル」において、2025年秋から2026年春にかけてサービス契約・加入についてのアップデートが相次いで実施されています。

ひとつは、2025年10月に行われた「公的個人認証サービス(JPKI)」の導入です。
それまで、オンライン申込時にはスマホで自分の顔を撮影し、あわせて運転免許証やマイナンバーカードを撮影して本人確認を行う方式をとっていました。それが、公的個人認証サービス(JPKI)を導入したことにより、2026年3月19日からは最短10分でeSIMの利用開始(開通)が可能な運用を本格的に開始したとアナウンスしています。

本人確認関係では、本人確認書類のICチップを読み取り、容貌(顔写真)の撮影と組み合わせて本人確認を行う「ICチップ+容貌撮影方式」の導入も3月25日に行われています。

さらに同日から、18歳未満の「利用者登録」にも対応しました。これまではNUROモバイルでは契約者=利用者という想定になっており、18歳未満の名義では契約ができなかったため、18歳未満の人はNUROモバイルを利用できませんでした。今回、18歳未満の人を含む契約者以外の人を利用者として登録することができるようになったことで、親の名義で契約して子供を利用者として登録するなどして、家族が揃ってNUROモバイルを利用できるようになったわけです。

こうした本人確認や利用者登録についての動きや今後の展開について、ソニーネットワークコミュニケーションズでNUROモバイルのサービス設計を担当する松延直人さん、松田有一朗さん、そしてNUROモバイルのサービス企画を担当する本坊香織さんにお話を伺いました。

○本人確認と利用者登録の新機能リリースの経緯

──最近になって、本人確認にJPKIとICチップ+容貌撮影を導入していますが、どのような経緯で順番に進めたのでしょうか。

松田:2026年4月の携帯電話不正利用防止法改正に向けて、これまでの本人確認方式を変更する必要がありました。同時に両方式を導入するというやり方もありましたが、いきなりJPKIとICチップ+容貌撮影方式の両方を導入しても、お客様の認知度があまり高くない可能性がありました。これまでもアップデートに関してお問い合わせをいただくこともありましたので、フェーズ分けをした方がお客様の混乱を防げるのではないかと考えました。
そこで、簡単でスピーディーに本人確認ができるJPKIの優先度が高いと判断し、順番に対応することにしました。
当初はJPKIと従来の画像アップロード方式のどちらかを選択するという仕組みでご提供しました。

──そして、画像アップロード方式に代わるものとしてICチップ+容貌撮影を導入したわけですね。

松田:ICチップ+容貌撮影の方式は、JPKIの補完的な位置づけとして導入しました。マイナンバーカードが普及してきているとはいえ、まだお持ちでない方もいます。また、JPKIではマイナンバーカードの署名用電子証明書用暗証番号が必要になりますが、この番号がわからないという方もいらっしゃいます。そうした方々の救済手段としてICチップ+容貌撮影を提供しています。
また、JPKIが何らかの理由でうまく行かなかった場合、以前は画像アップロード方式をお試しいただくようにご案内していたのですが、現在はICチップ+容貌撮影で対応できます。とはいえ、現時点ではJPKIでスムーズに完了される方が大半で、ほとんどトラブルの声は届いていません。
従来の画像アップロード方式に慣れたお客様への配慮から、できるだけ切り替えを延ばしたいという考えもありました。新法への完全移行を前にした3月のタイミングで、利便性の高いJPKIと、マイナンバーカードが不要なICチップ+容貌撮影の両方を整えました。

──JPKIとICチップ+容貌撮影のそれぞれ良いところを教えてください。

松田:JPKIは署名用電子証明書用暗証番号を入力してマイナンバーカードを読み取るだけで完了しますので、非常に簡単でスピーディーです。
お客様にもJPKI利用の機会が増えて馴染んでいるからか、積極的にご利用いただいています。
ICチップ+容貌撮影は、同じように運転免許証や在留カード等の写真付き本人確認書類のパスワードや券面番号を入れ、ICチップを読み取り、その後で顔写真を撮影します。JPKIと比べてひと手間かかる分、本人確認をされているといった実感をお持ちいただけるのではないかと思います。先ほど申し上げた、マイナンバーカードを持たない人や署名用電子証明書用暗証番号を忘れてしまった人にも向いています。

──ICチップ+容貌撮影の導入と同じタイミングで18歳未満の利用者登録も開始されましたが、こちらはどのような経緯だったのでしょうか。

本坊:これまでは、契約の管理上、お申込みいただいた契約者ご本人様に限定して提供していましたが、家族でNUROモバイルを使いたいというお客様の声が高まっていました。こちらとしても、ご両親がNUROモバイルでお子様だけ別キャリアという運用ではなく、家族全体でご利用いただきたいという思いもありました。そこで、18歳未満の方も登録できる「利用者登録」を開始いたしました。
タイミングとしては、青少年インターネット環境整備法の適用も遵守できる環境が整った3月に開始しました。

○18歳未満のユーザーには特典を用意

──春はスマホデビューする10代の利用者も多い季節ですね。

本坊:初めてスマホを持つ方のために、遅くても3月中には開始したいという思いもありました。現段階で見込んでいた数よりもかなり多くのご契約をいただいています。


──未成年者のスマホ利用についてはいっそうの安心・安全が求められていますが、そこに向けての取り組みはあるのでしょうか。

本坊:18歳未満の方が利用する場合、有害情報の閲覧を制限する「ウイルスバスターモバイル 月額版」への加入を強く推奨しています。
フィルタリングに関しては、契約するだけではなく、設定したことも申告していただくようにしています。マイページには、設定が確実に行われたかを確認するため、半年間にわたって「フィルタリングサービスの有効化が完了しました」という報告用ボタンを表示させています。他の企業のサービスを利用していたり、スマホのOSによるフィルタリングを利用している場合は、別のフィルタリングサービスを利用していることを申告していただくようにしています。

──今回利用者登録ができるようになった18歳未満のユーザー向けの特典などはあるのでしょうか。

本坊:18歳未満のユーザーの方には、「U17限定特典」を用意しています。「ウイルスバスターモバイル 月額版」を契約していただくと、その期間中はソニーの電子書籍ストア「Reader Store(リーダーストア)」で使えるポイントを毎月200ポイントプレゼントしています(※)。
学生・生徒のみなさんにとって読書は身近なものですし、Reader Storeは小説や参考書などの書籍も提供されているので、良い特典だと思っています。
また、この特典のためにウイルスバスターモバイルを契約するというご家族もいらっしゃるのではとも考えています。お客様が安全にネットを使える環境を提供する一助になるよう、特典を用意しました。
今回のアップデートを機に18歳未満の方にもお使いいただける環境を整えましたので、ぜひフィルタリング機能を導入し、安全な形で使いこなしてほしいという思いがあります。

※特典内容は今後変更となる可能性があるとのこと。詳細はU17特典の詳細ページで確認できる。

松延:18歳未満が利用者登録できるようになることで、弊社側でご利用状況やご家族構成に応じた適切なサービスやプランをご提案できるようになり、お客様にとっても良いことだと考えています。

○NUROモバイルを家族で安心して使ってほしい

──18歳未満に限らず、他の家族が回線を使うケースも考えられますね。

本坊:新規登録の際に、自分が契約して配偶者の方を利用者登録することや、ご高齢の親御さんを利用者として登録することも可能です。既存のお客様が利用者登録を変更する機能もまもなくリリースする予定です。

──家族全員でNUROモバイルを使うと、どんなメリットがありますか。

本坊:家族間に限った話ではないのですが、NUROモバイルユーザー同士でデータをプレゼントできる機能があります。以前から提供している「パケットギフト」は、お客様が契約しているプランで余ったデータ容量を別のNUROモバイルの利用者へプレゼントできる機能です。電話番号さえわかれば、友人同士でもご利用いただけます。家族だとより気軽にプレゼントしあえると思いますので、コミュニケーションの機会も増やしつつ、無駄なく容量を使い切っていただきたいと思います。

──いつのまにか子供が家族分を使い切っていた、ということはないのですね。


本坊:そうですね。データ容量をプレゼントする場合、プレゼントしたい容量を10MBから選択できます。その都度「2GBあげよう」「次は1GBだけね」というように送れます。

──今後、家族利用のプランを拡充していくご予定はありますか。

松延:NUROモバイルのお客様がご家族で利用されることで、利用者の世代を広げられる可能性があります。今後、家族全員で使っていただけるような特典やプランなどを検討していきたいと考えています。

──最後に、NUROモバイルとしてのユーザーの安心や安全についての考え方をお聞かせください。

松延:誰でもわかりやすく安全に使えるようなシンプルなサービスを提供したいと考えています。我々はソニーグループの看板も背負っていますので、ソニーブランドに恥じない品質で安心を提供できるよう、今後も事業を進めてまいります。
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