刺青を入れ、違法キャバクラ勤務の16歳
――身体の広範囲にわたって刺青が彫られていますが、ファーストタトゥーは16歳のときだったとか。まこてぃん:そうです。15歳くらいのときに交際していた男性の名前を自分で腕に彫ってしまって。でも別れてしまったんですよ。それを消すために、上から刺青を彫りました。もちろん未成年に彫ることはできないので、先輩の身分証を使わせていただきました。
――16歳というと中学を卒業したばかりですよね。
まこてぃん:中学校は1年も行っていなくて、そのあとは違法キャバクラで働いていましたが、年齢的にはそんな感じでしょうね。
刺青を彫ったと知った母の反応は…
まこてぃん:父は普通に企業勤めで、母は専業主婦という一般的な家庭です。価値観も一般的なので、事前に「刺青を彫る」なんて言ったら反対されることは目に見えています。したがって、事後報告にしました。母は「入れちゃったなら仕方ない」と落胆していましたね。
――幼い頃から、親御さんが手を焼いていた。
まこてぃん:大人が言うルールみたいなものに従うのが嫌でしたね。たとえば中1で登校をやめたのも、当時金髪にギャルメイクみたいな格好だったのを咎められたからなんです。学年主任の先生から「格好を直すならいいけど、その格好でいる以上は学校に来ないでくれ」と言われてしまって……。それで2度と行きませんでした。
傷害や恐喝で少年院送りに
――相当やんちゃをしていたのではないかと想像するのですが。まこてぃん:自分ではあまりよくわかりませんが、少年院に入ったので、模範的な子どもではなかったでしょうね。
――どんな非行事実で少年院に送致されたのでしょうか。
まこてぃん:傷害や恐喝などです。18歳のとき、私の彼氏を含む数名でのグループで遊んでいました。当時は脱法ハーブが流行していて、後輩が私の彼氏と“キメセク”をしていたんですね。私が激怒して、後輩を呼び出してボコボコにしてしまって……。通常、こうしたいざこざでは警察にちんころしないものなのですが、後輩が警察に駆け込んで私が捕まったという経緯です。
縁を切られた両親とは「400万円で和解」
――まこてぃんさんにとって、少年院はどんなところでしたか。まこてぃん:先生(法務教官)はとてもいい人が多かったと思います。当然、女子少年院なので、女の子しかいないんですよね。私、女の子が好きではないんですよ。
――といいますと?
まこてぃん:周囲に男性が多くて育ったからか、女性特有の他責思考なところとか、終わった話をほじくり返すところがたまらなく嫌で。話が合わないんですよね。そういう意味で、少年院は苦痛でした。少年法で科される施設送致処分は、成人のように「懲役◯年」と決まっているわけじゃなくて、「◯年以上◯年以下」という範囲が設定されています。私は反省したふりを続けたおかげで、結構早く出られたようです。
――ご両親も面会に?
まこてぃん:最初の1回は面会に来ましたが、「もう来ないでほしい」と私からお願いしました。というのは、外の様子を聞いたりすると、私自身の精神が耐えられないなと思って。結局、成人式も出られなかったんですよ、少年院にいたので。
――現在、ご両親との関係性はどうですか。
まこてぃん:10代のほうが悪かったと思います。成人してからは、私が真面目に働くことを伝えてその熱意が認められたこともあり、いい関係性になったと思います。今は2カ月に1回くらいは会いますね。26歳のときに、1回縁を切られていますけど(笑)。
――え! それはどうしてですか。
まこてぃん:当時交際していた彼氏がまったく働かず、暴力もする人で。両親は交際を反対していたのですが、私が気づかなかったんです。でもその後気づいて、両親に「縁を戻したい」と400万円持って行きました。すると気持ちが伝わったのか、元通りに接してくれましたね。
もっと勉強していたらよかった
――まこてぃんさんの収入源はどのようなものでしょうか。まこてぃん:そのときどきによって変わるんですよね。現在はインフルエンサーのような活動をして、たまに飲食店に出勤することもあります。
――人生でもっともきつかったのは、大人と対立しがちだった10代ですか。それとも、親との絶縁などがあった20代なかばですか。
まこてぃん:意外と現在かもしれないですね。最近、世話になった人が警察に逮捕されてしまって。自分にできることはないかなと考えているのですが、私は頭が悪いので何をしたらいいのかわからないんですよ。小学校しか卒業していないので、学力が本当に低くて。何かをしたい気持ちはあるのに、それを実行できないというのは、歯痒いですよね。もっと勉強していたらよかったなとは感じます。
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まこてぃんさんは自らの気質について、「自分が攻撃されるのは何とも思わないけど、親しい人間がその標的になるのを見ていられない」と語った。
<取材・文/黒島暁生>
【黒島暁生】
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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