今回は、新幹線で困った乗客に遭遇したものの、近くにいた人のひと言によって状況が一変したという2人のエピソードを紹介する。
目の前の座席が限界まで倒されて…
ある日、新幹線に乗っていた高橋美奈さん(仮名・30代)は、車内で弁当を食べるのを楽しみにしていた。「発車してしばらくすると、前の席の男性がリクライニングを倒し始めました。ひと声もないまま、限界まで倒してきたんです」
多少であれば気にならなかった。しかし、テーブルとの間が狭くなり、弁当を食べるのが難しい状況だったという。そこで勇気を出して、男性に声をかけた。
高橋さんは「テーブルを使いたいので、少し戻していただけますか」と声をかけるも、返事がない。男性は目を閉じたまま、反応がなかったそうだ。
「見た感じ、おそらく寝たふりをしているようでした。無視されたこともイヤでしたね」
これ以上声をかけることができず、狭いスペースで弁当を食べるしかないと諦めかけていた。
隣の女性が男性に“ズバリ”一言
すると、高橋さんの隣に座っていた女性が口を開いた。その女性は毅然とした態度で「普通に倒しすぎなので、もう少し常識の範囲内で倒すべきだと思います」と、男性に注意したのだ。
「はっきり言ってくれました。けっこう強めだったので、私までヒヤッとしましたね」
それでも男性からの返事はなかった。
「乗務員が男性に声をかけたら、『すみません』と謝ってリクライニングを戻しました。私がお願いしたときはずっと無視していたので、それを聞いてスカッとしましたね」
その後、男性が再びリクライニングを倒すことはなかった。
車内に響き続ける若者2人の話し声
「若い男性2人が、大きな声で話していました。ずっと声の大きさが変わらなくて……」
時間が経っても2人の会話は続き、笑い声まで車内に響いていた。
「さすがに『うるさいな』と思いました。でも、自分から注意してトラブルになるのがイヤだったので、我慢していました」
そのとき、少し離れた席に座っていた男性が立ちあがった。
「その人が2人のところへ向かっていったんです。かなりイカつい雰囲気で、腕にはタトゥーが入っていました」
注意された瞬間、一気に静かに…
「注意された瞬間、一気に静かになったんです。あまりにも変わり方が早くて、『そんなにすぐ静かになるんかい』と心のなかでツッコんでしまいました」
男性はそれ以上2人を責めることはなく、自分の席へ戻っていったそうだ。
「一連の出来事があっという間でした。自分では注意する勇気がなかったので、代わりに言ってくれてホッとしました」
その後、2人が再び大声で騒ぐことはなく、松本さんは落ち着いて過ごせたという。
<取材・文/chimi86>
【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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