◆米大リーグ マーリンズ1―10ドジャース(7日、米フロリダ州マイアミ=ローンデポパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が7日(日本時間8日)、敵地・マーリンズ戦に「1番・DH」で先発出場。屋根の開いた今季最後の“伝説の地”で、先制の突破口を開く三塁打を放ち、チームの4カード連続勝ち越しに貢献した。

ド軍は25勝12敗で再び貯金13。ナ・リーグ西地区首位の座をキープした。

 今季初となる3戦連発を狙った大谷はマ軍先発の2年目右腕・ベヨーソとは初対戦だった。初回先頭の第1打席では四球を選んで5試合連続出塁としたが、1死から二盗を仕掛けるも今季2度目の盗塁死(12企画で10盗塁)。3回2死の第2打席も四球だった。

 0―0で迎えた6回1死の第3打席は2番手左腕・ギブソンから打球速度107マイル(約172・2キロ)で右中間を破る三塁打をマークし、5試合連続安打とした。三塁打は今季4本目。二塁を蹴ったところで敵地は大歓声に包まれた。その後3番・フリーマンの左前適時打で先制のホームを踏み、メジャートップの得点を「38」とした。23年WBCで世界一の胴上げ投手、24年には史上初の「50―50」を達成したローンデポパークでは今季最終戦。この日は屋根の開いた状態で行われたが、またも快音を響かせた。

 7回2死二、三塁の第4打席は申告敬遠。

昨季までド軍一塁コーチだった“元相棒”のマッカロー監督が勝負を避け、敵地ながら大ブーイングという異様な雰囲気に包まれた。しかし、マ軍にとってはこの敬遠策が裏目に。続くベッツが押し出し四球、フリーマンが満塁走者一掃の適時三塁打を放つなどこの回打者一巡のド軍が一挙6得点で勝負が決まった。大谷の得点は「39」まで伸びた。

 6打数6安打3本塁打10打点2盗塁で「50―50」どころか「51―51」を達成した昨年9月19日(同20日)以来、228日ぶりにローンデポパークに凱旋(がいせん)した5日(同6日)の同戦で、大谷は5回に3試合ぶりの9号2ラン。今季メジャー“最速弾”となる打球速度117・9マイル(約189・7キロ)で右翼ブルペンに打ち込んだ。6日(同7日)の試合では1点を追う6回先頭で、球場4階の右翼上部スタンドに着弾する10号ソロ。本人が「毎回ああいう本塁打が打てるわけではない」というほど衝撃の弾道で今季2度目の2戦連発とした。飛距離403フィート(約122・8メートル)と発表されたが、ロバーツ監督も「実際より(距離が)短く表示されているように見えることがある」と特大弾認定するほどだった。5年連続7度目(日米通算9度目)の2ケタ本塁打に到達し、日本人選手では松井秀喜(元ヤンキースなど)に並ぶ最多記録となった。

 主砲のT・ヘルナンデスらが離脱し、大谷の負担が大きくなる中でも「いい思い出が多い。本当に好きな球場の1つ」とほほ笑み、“マイアミ伝説”の続きを描いた。

今年は3連戦で計11打数4安打の打率3割6分4厘、2本塁打、4打点。来年のWBCでは侍ジャパンが勝ち進んでいくと、準々決勝から会場はローンデポパークとなる。大谷は出場に意欲を見せており、今からその時が待ち遠しい。

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