◆春季全道高校野球 旭川地区予選2回戦 旭川志峯2-4旭川北(9日・旭川スタルヒン) 

 旭川、釧根地区が開幕した。旭川北は、プロ注目右腕・菊地斗夢(3年)が9回2失点で完投し、旭川志峯に勝利した。

 旭川北の菊地はエースの意地でマウンドに立ち続けた。9回2死二、三塁。一打同点の場面で最後の打者を遊ゴロに打ち取ると、右拳を握ってガッツポーズ。「自分が降板したら負け」と、9回164球を投げ抜いた。

 右手薬指の甲側から出血した影響で制球が定まらず、2回に3四死球などで先制点を献上。5回で113球の球数を擁する苦しい投球となった。それでも、6回に味方打線が逆転するとギアを上げた。終わってみれば5安打2失点で12三振を奪い、リードを守り切った。

 NPB6球団のスカウトが視察する中で、自己最速を2キロ更新する146キロもマークした。

 同地区の強豪を撃破し、38年ぶりの春全道出場まであと3勝。185センチ右腕は「夏を見据えて全道を経験したい」と力を込めた。

 〇…1971年夏の甲子園出場の古豪・留萌は1回戦で富良野に6-5。

逆転サヨナラ発進だ。3点ビハインドで迎えた9回。1死満塁から連打で同点とすると、2番・奈良祐京左翼手(3年)が中前に決勝打を放った。3回には自身のミスをきっかけに2点を奪われており、「何とかしたかった」と安堵(あんど)。チームにとっては2年ぶりの公式戦勝利に「先輩たちに恩を返せたのかな」と笑みを浮かべた。

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