◆米大リーグ ダイヤモンドバックス11―14ドジャース(9日、米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が9日(日本時間10日)、敵地・Dバックス戦に「1番・DH」で先発出場。11―11で迎えた9回1死一、二塁で今季3度目の2試合連発となる12号勝ち越し3ランを放ち、本塁打王争いでメジャートップタイに立った。

試合後には「特に球種を絞らずに甘い球がきたら振ろうと思ってたんで、最終的にああいういい形で上がってくれて、ホームランになってよかったと思います。最後は逆転して、抑える展開もまた熱かったので、本当に素晴らしいゲームだった」と充実感をにじませた。

 変則右腕・トンプソンのスプリットを完璧に捉えた。打った瞬間、大谷はバンザイ。両手を広げて走り出した。打球速度113マイル(約181・9キロ)、角度26度、飛距離426フィート(約129・8メートル)。敵地ながら「MVPコール」が巻き起こった。

 最近7試合で5発目と量産態勢に突入。シュワバー(フィリーズ)を捉え、ヤンキースのA・ジャッジ外野手らにも並んだ。3年連続のキングに向けて“指定席”に座り、自身初の中5日で先発した佐々木朗希投手(23)の登板試合も2戦連発となった。

 前日8日(同9日)の同戦では、3点を追う9回2死から2試合ぶりの11号ソロを放って一矢報いたが、この日は初回先頭で先発・ロドリゲスから中堅フェンス直撃の特大二塁打。飛距離423フィート(約128・9メートル)で、センターだけフェンスが高い独特の球場の作りに阻まれたが、米データサイト「ベースボール・サバント」によると、全30球場のうち28球場ならホームランという当たりだった。

1点を追う2回2死一塁では左中間へ同点の適時二塁打と、前夜からの勢いをそのまま持ち込んでいた。

 今季最長のビジター10連戦はこの日が8試合目。打線でもT・ヘルナンデス、エドマンら主力に負傷者が出始め、マークがより厳しくなっている大谷だが、重圧をはねのけている。あと少しで真美子夫人、長女らが待つ本拠地・ロサンゼルスに帰ることができる。父親としてかっこいい姿を見せ続ける。

 ◇大谷の年度別本塁打数(★は本塁打王)

 ▽18年 22本

 ▽19年 18本

 ▽20年 7本

 ▽21年 46本

 ▽22年 34本

 ▽23年 44本★

 ▽24年 54本★

 ▽25年 12本

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