◆東京六大学野球春季リーグ戦 第5週第1日▽法大9―3東大(10日・神宮)

 法大が先勝した。昨秋に史上5人目の1年生首位打者に輝いた熊谷陸内野手(2年=花巻東)が「6番・遊撃」でスタメン出場し、5打数3安打6打点の大暴れ。

14安打9得点の大勝劇に貢献した。

 右へ左へ、熊谷のバットが強い打球を放ちまくった。1-1の3回2死一、三塁では一時勝ち越しとなる左前タイムリーを放つと、2-2の5回無死満塁では走者一掃の右越え二塁打で3点を勝ち越し。8回2死一、二塁では左翼線に2点三塁打を放ち、6打点の活躍を見せた。

 「チャンスで回してくれたので、何とか1点を取ろうと打席に入った。野崎(慎裕)さんが頑張って投げていたので、助けたいと思っていた」。東大のサブマリン・渡辺向輝(4年=海城)には3打数2安打。昨秋も5打数4安打と打ちまくっており「相性がいいのかなと思います。下から来るボールがあるので、上から見てセンター返しの意識でいます」といい表情で言った。

 金ケ崎リトルシニア、花巻東ではスタンフォード大・佐々木麟太郎内野手とチームメート。今でも頻繁に連絡を取り合う間柄だ。「仲良くやっています。

中学から一緒に頑張ってきた仲間が頑張っている。自分も追いつけるように頑張りたい」。海を越えての切磋琢磨は続いていく。(加藤 弘士)

 ◆熊谷 陸(くまがい・りく)2005年7月15日、岩手県生まれ。19歳。6歳頃から野球を始める。和賀西中時代は金ケ崎リトルシニアでプレー。花巻東では1年春からベンチ入りし、同年夏からレギュラー。3年夏の甲子園では「2番・遊撃」として8強進出に貢献。花巻東硬式野球部から法大への進学は史上初。法大では人間環境学部で学び、1年春にリーグ戦デビュー。秋には打率4割7分1厘で首位打者、二塁手のベストナイン。

岩手県の学校出身者で、東京六大学では初の首位打者に輝いた。175センチ、68キロ。右投左打。

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