◆日本生命セ・パ交流戦 2025 ロッテ5―3巨人(4日・ZOZOマリン)

 井上はちょっと制球に苦しんだ感じやね。ストライクとボールがはっきりしていたし、特にスライダーが暴れていた。

2回に2発浴びたけど山本の一発は1ボールからの抜け気味の外角高めスライダー。あの球を右翼越えに打った打者もお見事やったけどね。藤岡も2ボールから高めの真っすぐを持っていかれた。

 2発ともカウントを整えにいかざるを得なくなって投げた球ともいえるよね。交流戦って、そもそもお互いに早打ちになる可能性が高い。ほとんど対戦経験がない投手、打者との勝負になるから、打者側は甘い球は球種を問わずどんどん振っていこう、となる。投手側から見れば、ストライクを取らないといけない状況、つまりボール先行の不利なカウントをつくるとまずいわけよね。

 だから、投手はいつも以上にゾーン内での勝負が大切になる。もちろん調子がいい時ばかりじゃないから、コースはいいから、とにかく低めに投げてゴロのヒットならOKとか、大胆にストライクを取りにいく意識が大事。井上の2、3回はその点でいうと残念な2イニングになってしまったね。序盤の5点ビハインドは重いよ。8回に3点取ったことで余計にそう感じるよね。

(スポーツ報知評論家・村田 真一)

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