米大リーグ機構(MLB)は4日(日本時間5日)、7月15日(同16日)にブレーブスの本拠地・トゥルイスト・パーク(アトランタ)で行われるオールスターのスタメン野手を決めるファン投票がスタートしたことを発表した。

 日本人選手でノミネートされたのは、ドジャース・大谷翔平投手(30)、カブス・鈴木誠也外野手(30)の2人。

いずれもナ・リーグ指名打者部門のため、選出へ向けて戦うことになる。ナ・リーグ指名打者部門はほかにも18年MVPのイエリチ(ブルワーズ)、22年本塁打王で今季もリーグ2位の19本塁打を放っているシュワバー(フィリーズ)、13年MVPで通算2198安打のマカチェン(パイレーツ)ら強力なライバルがそろっている。

 大谷は21年から4年連続ですべてファン投票で出場。誠也はこれまで出場経験がない。26日(同27日)まで1次投票が行われ、各ポジション上位2人(外野は6人)が最終投票に進出。1次投票でポジションにかかわらずリーグトップの得票を得た選手は最終投票に進まずに選出が決まる。最終投票は各ポジション2人(外野は6人)の一騎打ちで行われる。投手と控え野手は選手間投票とMLB機構推薦によって決まる。

 大谷は21、22年にファン投票で指名打者で選出。23年には1次投票でリーグ最多得票を得て最終投票に進まず出場が決まった。昨季も最終投票でシュワバー(フィリーズ)との一騎打ちを制した。5年連続5度目の出場だけでなく、2年ぶり2度目のリーグ最多投票にも期待がかかる。

 ◆メジャー球宴ファン投票 スタメン野手を決めるファン投票は、2段階で実施される。1次投票ではリーグ最多得票の選手のみが先発出場決定。当該選手のポジション以外は1次投票の上位2人(外野は最大6人)で1次投票の票数を持ち越さない最終投票が行われ、投票数が多かった選手がスタメン入りする。7圧2日(同3日)に発表される。控え野手と投手は、選手間投票とMLB推薦などで決まり、全出場選手は6日(日本時間7日)に発表される予定だ。

 ◆大谷とオールスター

 ▽21年(デンバー) 投手は選手間投票5位、DHはファン投票で選出され、史上初の二刀流出場。球宴前日の本塁打競争には日本人初出場も初戦敗退。「1番・投手、DH」で先発し、1回無安打無失点で勝利投手になったが、打者では二ゴロ、一ゴロの2打数無安打。

 ▽22年(ロサンゼルス) 投手はMLB機構推薦、DHはファン投票で選出。投手の登板、本塁打競争の出場は体力面などを考慮して回避したが、「1番・DH」で先発。「First pitch, Full swing,」(初球をフルスイングする)と宣言して打席に入り、カーショーの初球を中前安打もけん制死。2打席目は四球。

 ▽23年(シアトル) 初めて1次投票でリーグトップの得票で、最終投票に進まず出場決定。先発投手でも選手間投票5位で選出。右手中指の爪とマメの状態を考慮して登板と本塁打競争は回避し、試合では打者のみの出場。「Come! to! Seattle!」(シアトルに来て!)の大合唱の中、空振り三振、四球と快音は響かなかった。

 ▽24年(アーリントン) DHのファン投票で4年連続4度目の出場。試合前のレッドカーペットショーでは真美子夫人と手をつないで登場すると、試合では球宴初本塁打。“アツアツ”な活躍を見せた。

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