◆日本生命セ・パ交流戦 2025 日本ハム1―7阪神(5日・エスコンF)

 サトテルらしい美しい放物線だった。4点リードの8回先頭、阪神・佐藤輝は日本ハム・福谷の変化球を完璧に捉えた。

右翼上段へ16号ソロ。5年目、通算575試合目で節目の100号に到達した。「ちょっと(ペースが)遅いかなと思うけど、100本打ててうれしい」とうなずいた。

 26歳2か月での到達は、球団では掛布雅之(23歳11か月)、藤田平(24歳11か月)に次いで年少3番目。左打者に不利な浜風が吹く甲子園を本拠地にアーチを重ね「そこは自信にしつつ」と胸を張った。敵将・新庄監督は「甲子園で(打球があれだけ高く上がったら(浜風で)戻されるでしょ。来年は(ラッキーゾーンのような)ゾーン輝をつくってあげて。ライトだけ。7メートル前」と要望した。

 DeNA・牧に6本差をつけキング独走。球団では86年・バース以来、39年ぶりとなる本塁打王のタイトルへ突き進んでいる。「また新たな気持ちで頑張りたい」。

佐藤輝にとっては通過点にすぎない。(直川 響)

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