◆東京六大学野球春季リーグ戦 新人戦▽立大3x―2東大(6日・神宮)
東大の“異色のルーキー”小美野晴寛(1年=早稲田)が入学後公式戦初ヒットをマークした。8回先頭に代打で出場すると、「ストライクだったら行こうと思っていました」と外角直球を1球で仕留めて中前打。
1年生だが21歳。2年の浪人期間を経て東大に入学した異色の経歴の持ち主だ。早稲田高校を卒業後、1年間浪人して東大を受験したが、わずかに及ばず不合格。慶大に入学し、理工学部の硬式野球部で1年間プレーした。「最初は受ける気はなかったんですけど。もう1回くらい受けたら(東大に)いけるかな」。大学の授業を受けながら野球に励み、さらには塾講師のアルバイトをこなしながら受験勉強を続け、見事東大に合格した。
“4足のわらじ”で東大合格をつかみ取った苦労人の小美野。神宮初打席初安打にも「ここぞという時に勝負強いバッティングができるような選手になりたいです」と引き締めた。積み重ねてきた努力で、勝負をものにする。(北村 優衣)