◆イースタン・リーグ オイシックス1―5巨人(6日・ハードオフ新潟)
巨人の坂本勇人内野手(36)が6日、今季実戦43試合目、135打席目で初となる本塁打を放った。イースタン・オイシックス戦(ハードオフ新潟)に「3番・三塁」で先発出場。
待望の一発は新潟で生まれた。6回先頭でカウント1―1から元DeNAの左腕・高田が投じた外角寄りの変化球を捉えた坂本の打球は大きな弧を描き、左中間席へ届いた。「前回からいい感じで打てていて、継続できていた」。オープン戦、1軍戦も含めて今季43試合目、135打席目での初アーチ。2軍戦での一発は、新人時代の07年以来だった。
予兆があった。試合前練習では、球団スタッフが計測したスイングスピードが高水準で安定し、納得の表情を浮かべていた。1週間ぶりに実戦復帰した4日の2軍・ヤクルト戦(Gタウン)でも今季初の逆方向への長打を含む2安打2打点を記録。周囲には「Gタウンの時も結果が出て、そのまま打てていて、いい感じ」と手応えを語っていたという。桑田2軍監督も一発には「フェンス直撃くらいかと思ったけど、よく伸びていったね。
思うようにいかない25年。開幕1軍も不調により4月15日に登録抹消された。4番の岡本が5月6日の阪神戦で左肘靱帯(じんたい)損傷により離脱し、翌日に緊急昇格すると決勝の二塁打を放ち、お立ち台に上がった。しかし、直後の同12日に今季2度目の降格。試合に出場しない期間も設け、練習ではスイングの様々なデータを取る機械をバットのグリップに装着し、データ班と対話を重ねながら試行錯誤してきた。
3日には若手時代から目をかけてくれた長嶋さんが亡くなった。23年には不振のときに東京Dまで駆けつけてくれた。スイングをチェックし、「お前はいつまでもジャイアンツのリーダーでいなきゃいけない」と激励され、奮い立った。訃報(ふほう)を聞き「期待に応えられるようにまだまだやっていかなきゃいけない」と、決意を新たにしていた。得点力不足が顕著で1軍は5連敗中。「結果も出ているので、早く1軍に戻れるようにやるだけです」。