◆日本生命セ・パ交流戦 2025 巨人2―0楽天(7日・東京ドーム)

 尻上がりの快投で連敗ストッパーとなった。F・グリフィン投手(29)が6回4安打無失点、6奪三振で無傷の4勝目。

天国の長嶋さんに弔いの星を届け「そういう勝ちに貢献できてうれしい」とお立ち台で無数のフラッシュを浴びた。

 修正力が光った。初回2死満塁のピンチを切り抜けると、4回も2死一、三塁を見逃し三振で脱した。序盤は制球が定まらなかったが、捕手方向への体重移動を中盤から強く意識し「使える球種に頼って」とカット、チェンジアップ、カーブで何とか目先を変えた。5、6回は3者凡退。「何とか均衡を破られないように」と0―0でも辛抱強く、102球に技術を詰め込んだ。

 防御率は0・92(39回で自責点4)と再び0点台に突入。6月に入り先発陣は4戦連続で被弾中だったが「考えなかった。ホームランがちょっとでも脳裏をよぎった瞬間、そういう結果を招く。攻撃的に投げた」。チームの5連敗も含め、今季いまだ被本塁打ゼロの男に負の流れは関係なかった。

 6日に決勝ソロの4番浅村からは意地の2K。

実は仲良しという赤星の前夜の借りも返した。7戦負けなしと“無双中”の助っ人が、球団にとって特別な1勝を呼び込んだ。(堀内 啓太)

◆堀内恒夫氏Point

 安定感一番 グリフィンは立ち上がりからスライダーが高く、調子は決して良くなかった。それでも、走者を出しても点を与えなきゃいいんでしょ、とばかりに粘り強い投球ができていた。前日の赤星の例を見ても、先に点をやらないことが何より重要。6回に味方が2点を取ったから、7回はリリーフに譲ったが、球数が100球を超えても続投の準備はしていた。それだけ首脳陣の信頼が厚いということ。今一番、安定感があるね。(スポーツ報知評論家)

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