日本オリンピック委員会(JOC)は26日、都内で評議員会を開き、30人を新理事として承認した。野球界からは新理事に社会人野球・ENEOSの大久保秀昭チームディレクター(55)が選出された。
大久保氏は捕手として桐蔭学園、慶大を経て日本石油入社。1996年アトランタ五輪で銀メダルを獲得したオリンピアンでもある。同年ドラフト6位で近鉄に入団。横浜コーチなどを務め、2005年から新日本石油ENEOS監督に就任。ENEOS監督としては史上最多の都市対抗優勝4度を誇り、慶大監督としても2019年の明治神宮大会優勝と、プロアマ両面において豊富な経験を有する。
大久保氏は就任に際して「JOC理事の役割、責任を全うし、全日本野球協会(BFJ)の代表として野球各団体との連携を大事にしながら、野球、ソフトボールの五輪競技としての継続や魅力あるオリンピック、野球界、スポーツ界になって行くような取り組みのお手伝いをしていきます」とコメント。「特に以下の考えを大事にしていきます」と4つの柱を挙げた。
◇「スポーツを通じた教育」
スポーツの持つ教育的価値を最大限に活かし、子どもたちの健やかな成長をサポートします。
◇多様性と包容性のあるスポーツ環境
スポーツを通じて、多様な人々が共に楽しめる環境を創出します。
◇国際スポーツ交流の促進
国際的なスポーツ交流を深め、日本のスポーツ界の国際的な地位向上に貢献します。
◇スポーツを通じた社会貢献
スポーツの力で、社会課題の解決に貢献します。
2028年のロス五輪では、野球・ソフトボールが競技として復活することもあり、広い視野を持つ大久保氏の就任は適役と言える。