◆JERA セ・リーグ 巨人4―0DeNA(27日・東京ドーム)

 緊急事態もカバーし合って無失点でつないだ。最後は守護神が圧巻の投球で試合を締めた。

4―0の9回1死一、二塁、セーブシチュエーションになると阿部慎之助監督(46)は船迫に代わり7番手のマルティネスを投入。助っ人右腕は梶原、桑原を空振り三振に抑えた。「見ての通り大きい存在だと思います」と指揮官。開幕から30試合連続無失点となり、16年の中日・田島の31試合のセ・リーグ記録に王手をかけた。

 1―0の8回。大勢が1死から佐野に四球を出したところで左脚をつりかけて降板。急きょバルドナードがマウンドに上がった。筒香への初球、スタートした代走・三森を甲斐が矢のような送球でアウトにして盗塁阻止。阿部監督は「あれが大きいプレーだった。絶対走ってくるだろうってところで。あれで勝ったようなものですよね」と激賞した。大勢のアクシデントを救うビッグプレー。

7回終了時にリードしていれば開幕から27連勝となった。

 交流戦を終えて借金1。リーグ戦再開初戦のこの日の試合前、選手に熱く呼びかけた。「まだまだゲーム差もそんなにあるわけじゃないし。とにかくしがみついていくぞ」。巻き返しに向けて結束した。ともに防御率1点台の山崎とケイの投手戦。0―0の6回の守備では、1死から左翼線安打で二塁を狙った打者走者の佐野を、左翼中山、遊撃泉口、二塁吉川と完璧な中継プレーでアウトにした。堅守で流れを引き寄せ、直後に先制。守り勝った。

 交流戦で先発マスク試合7戦全敗と苦しんでいた甲斐について、阿部監督は「これを乗り越えてほしい」と話していたが、完封リードで勝利したのも大きなプラス要素だ。勝率5割に復帰し、敗れた首位・阪神と3・5ゲーム差。

「とにかく、岡本が不在ですけど何とかしがみついていきたいと思います」。テーマは「しがみつく」。ここから逆襲する。(片岡 優帆)

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