◆JERA セ・リーグ 巨人5―0DeNA(28日・東京ドーム)

 試合を決定づけたオコエの三塁打の場面やけど、野球では「あるある」のケースなんよ。

 グリフィンの出来、そして巨人の大勢、マルティネスという勝利の方程式を考えてみいよ。

何点差までが許容範囲になる? 百歩譲って3点差。4点差になったらもう絶望的や。

 DeNAサイドからすれば、思い切った前進守備で勝負をかけるのは当たり前。バウアーの配球も考慮に入れて、中堅の桑原は右中間寄りに守っていた。互いに手を尽くした中で、オコエはよう打ったし、DeNAとすればもう仕方ない、という結果になった。見方を変えれば、巨人の投手陣の充実度がプレッシャーになって取らせたシフトとも言えるね。

 オコエは得点圏で打てていなかったけど、初球から積極的によくスイングをかけた。外野フライでもいいが、もちろんゴロでゲッツーになるのも怖い、という迷いが出てもおかしくない場面。コースが甘かったとはいえ、ナックルカーブにうまく対応した一打だった。

 バウアーは制球が悪くて今まで見た中で一番悪い内容やったが、攻略の起点になった岸田にMVPをあげたいね。4安打だけじゃなく、盗塁阻止に好リード。盆と正月が一緒に来たような大活躍で、後光が差しているように見えたよ。

(スポーツ報知評論家・村田真一)

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