函館マラソンが29日、北海道・函館市の千代台公園陸上競技場発着で行われ、男子ハーフマラソン(21・0975キロ)は、創価大のスティーブン・ムチーニ(3年)が1時間1分8秒の大会新記録で優勝した。昨年、創価大の先輩の吉田響(22)=現サンベルクス=がマークした1時間1分45秒の大会記録を37秒更新した。

 9月の東京世界陸上男子マラソン日本代表の吉田祐也(27)=GMOインターネットグループ=が日本人トップの2位。1時間1分23秒で従来の大会記録を超え、1時間2分12秒の自己ベスト記録を49秒も更新した。

 青学大出身の吉田は現在も青学大を練習拠点として、原晋監督(58)の指導を受けている。この日、函館でレースを見守った原監督は「実は先週の練習ではシューズのフィット感が悪く、バランスが崩れて絶不調でした。フィジカルトレーニング(青トレ)で体のバランスを調整し、この日のレースでは立て直すことができました」とレース前の実情を明かした。9月15日の大一番に向けて、原監督は「大きな視点で見れば順調です。ただ、シューズに関しては一抹の不安があります。今後、不安を消すための対策を考えていきます」と冷静に話した。

 今後、青学大ランナーと一緒に長野県内の高原で夏合宿を行い、練習を積む。「基本、学生の3割増しの練習量です。故障せずに練習を継続することが大事になります」と吉田は前を見据えて話した。

 函館の男子ハーフマラソンでは、駒大の主将の山川拓馬(4年)が従来の大会記録を超える自己ベスト記録の1時間1分25秒で3位と好走。

東京世界陸上男子マラソン代表の小山直城(29)=ホンダ=は1時間6分16秒、プロランナーの川内優輝(38)=あいおいニッセイ同和損保=1時間6分28秒でゴールした。

 同女子ハーフマラソンは、22、23年世界陸上マラソン日本代表の松田瑞生(30)=ダイハツ=が1時間9分48秒で優勝。東京世界陸上マラソン代表の小林香菜(24)=大塚製薬=は1時間11分37秒で5位だった。

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