東都大学野球連盟の春季リーグ個人タイトル表彰式が29日、都内で行われた。学習院大・比江島幹投手(2年=日大鶴ケ丘)は2年生ながら3部投手部門でベストナインを受賞。

「1部の選手がいる中でこうやって表彰されるのはすごくうれしいこと」と素直な喜びを見せた。

 2023年の夏の高校野球西東京大会で、日大鶴ケ丘はノーシードながら決勝に進出。日大三に敗れ惜しくも甲子園への切符を逃したが、当時絶対的なエースとしてチームを率いていたのが比江島だった。

 「数学の勉強がしたかった。勉強しながらちゃんと野球と両立できる学校を考えた時に、ここが一番いいかなと思った」。学習院大は現在、東都大学野球の3部リーグに在籍。スポーツ推薦制度はない。しかし22年春には3部優勝、今季は2位の成績を残すなど、善戦を続けている。数学科があることや、非スポーツ推薦実施校ながら野球部が入れ替え戦のある“戦国東都”で戦い抜く姿に魅力を感じ、一般入試を受験。見事合格した。

 「試合に出て、自分の力でチームを勝たせてこそ」と、今季は8試合に登板し5勝。結果に手応えを感じつつも、「リーグ戦の後半で失速してしまった。

大事な場面でチームを勝たせ切れなかったのが悔しいところ」と反省も欠かさない。「自分の中では圧倒的に1番のピッチャーを目指したい。MVP、最優秀投手、最優秀防御率、ベストナイン、全部取る勢いでやらないと」。目指すは3部優勝。目標を達成するべく、19歳の右腕が決意を新たにした。(北村 優衣)

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