◆パ・リーグ 楽天2―4日本ハム(20日・楽天モバイル)

 気温32度。灼熱(しゃくねつ)の青空を打球が切り裂いた。

日本ハム・清宮幸太郎内野手(26)が同点の4回1死一、三塁、楽天・内の152キロを捉え右翼中段へ8号決勝3ラン。本塁打を放った試合は8戦8勝で、「野球の季節だなという感じ。すーごい、暑いと思うんですけど、本当に最後までいつもありがとうございます」とファンへの感謝も忘れなかった。チームは貯金を16年以来、今季最多の20とし、リーグ優勝した09年以来16年ぶりの単独首位ターンを決めた。

 新庄監督への感謝をバットに乗せた。7月上旬、札幌市にオープンした父・克幸さんが共同運営する玄米うどん専門店「絵空事」に指揮官から背番「1」のユニホームが寄贈された。そこには、「努力は一生。本番は一回。チャンスは一瞬」と直筆で書かれており、店内に飾られている。「超うれしいです。直筆でめっちゃ字きれいだし。もっと打ちたいです」とパワーに変えた。

 指揮官は試合後即、会見場に現れたが、「あした話したいことがあるから今日は選手に聞いてください。よろしくお願いします」と言い残し、さっそうとタクシーに乗り込んだ。前半戦単独首位での折り返しは、前期、後期の2期制で行われた73~82年を除き、過去5度あり、3度優勝している。勢いに乗る新庄ハムが、9年ぶりリーグ優勝へ確実に近づいている。(川上 晴輝)

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