◆第29回マーキュリーC・Jpn3(7月21日、盛岡・ダート2000メートル、良)

 10頭立て(JRA5、岩手3、他地区2)で争われ、1番人気で川田将雅騎手騎乗のカズタンジャー(牡4歳、栗東・新谷功一厩舎、父ドレフォン)が、最後の直線で一気に脚を伸ばし、早め先頭に立っていた昨年の覇者クラウンプライドを差し切って重賞初挑戦で制した。2連勝でオープンに昇級した前走のスレイプニルSは2着惜敗だったが、タイトルをつかんだ。

勝ち時計は、2分3秒9。

 川田将雅騎手は11年ゴルトブリッツ、20年マスターフェンサー、23年ウィルソンテソーロで制しており、通算4勝目。3勝で並んでいた松山弘平騎手(17、18年にミツバで連覇、21年にマスターフェンサー)を抜き、単独最多勝利となった。新谷調教師は昨年(クラウンプライド)に続く連覇を飾った。

 1馬身差の2着に4番人気のクラウンプライド(坂井瑠星騎手)が続き同厩舎のワンツー。さらに4馬身離れた3着は3番人気のディープリボーン(古川吉洋騎手)だった。

 川田将雅騎手(カズタンジャー=1着)「よく届いてくれたなと思います。この馬に関しては本人(同馬)に進んでいく気がないからこの競馬になっています。僕以外の団野大成君が乗ってる時も後ろからでしたし、なので、この馬が気分よく走れるようにというか、少しでも動いてくれるようにと、2000メートル、ずっと動かし続けています。きょうもまったく進む気がなく、なので、あのポジションで、あれだけ前と離れたところからの競馬になりましたし、それを促し続けて、やっと1コーナーでもあそこです。きょうはゲートのなかで前回みたいにイライラすることなく待ってくれてたので、そのぶん精神状態がいいなと思い、レースはなかなか進んではいけなかったですけど、勝負どころも前回よりはるかに進む雰囲気は出てくれたので、あとは同厩舎のクラウンプライドがしっかり残ってましたんで、あとは最後までしっかりつかまえてくれと思いながら促してました。54キロという斤量に恵まれた面もしっかりとありますし、1馬身後ろになった、つかまえたクラウンプライドも58キロですかね、しっかり背負ってますんで、そのぶんこちらが勝ち切れたとも言えますので。

ただ、そうやって気持ちの難しい馬ではありますが、重賞を勝ちきるほど能力のある馬でもありますし、もう少しやる気を出して走れるように意識が変わってくれたらなと思うので、徐々にそのへんも競馬のなかで、いい方向に持っていければと思っています。久しぶりに盛岡のほうに来させていただきまして、こうして勝つことができてほっとしておりますし、秋は南部杯とかありますので、来るかもしれないので、またそのときはよろしくお願いします。ありがとうございました」

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