◆第107回全国高校野球選手権奈良大会▽3回戦 智弁学園16―0奈良=5回コールド=(21日・さとやくスタジアム)

 圧巻の戦いぶりだった。智弁学園は初回に3本の長打で3点を先制。

勢いに乗った2回には、先頭の杉本真滉(まひろ)投手(2年)が公式戦初となるソロ本塁打を放った。5回で18安打16得点の大爆発だ。「勝因は(試合への)入り方。先攻なのが良かった」と小坂将商監督(47)。春夏通算36度の甲子園出場を誇るが、春の奈良大会は3回戦敗退で今大会はノーシード。対する奈良は春3位でシード校だが、強さを見せつけた。

 試合前日、指揮官から盗塁のノルマが課された。「1、2番で2盗塁以上」などのノルマが課された。ナインは次の塁を狙い続け“ノルマ超え”の8盗塁を達成した。主将の少路慶斗三塁手(3年)は「盗塁を今日のテーマにしてきた。自分たちの武器になると思う」と、強打に機動力を加えた攻撃に手応えをつかんだ。

 秋春は天理に王座を譲ったが、「夏は智弁やぞっていうところを見せたい」と少路主将。

これまでの悔しさを燃料に、熱い夏にする。(藤田 芽生)

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