◆大相撲名古屋場所11日目(23日、IGアリーナ)

 右膝の手術から復帰4場所目の西幕下40枚目・矢後(押尾川)が東57枚目・碇潟(伊勢ノ海)を押し倒して6連勝。7番相撲で2017年の名古屋場所以来の幕下優勝を目指す。

 碇潟の低い当たりを受け、一度は引いたが、その後は突っ張って最後は押し倒した。「まわしが欲しかったけど、取れなかったので探りながら突っ張っていこうと思いました。引いた? 永遠に直らない癖ですね」と反省も忘れなかった。

 碇潟は13歳も年下の埼玉栄高の後輩でもあるが、「(自分が)たいしたことがないので」と意識しなかったという。それでも激しい相撲で貫禄は示した。復帰4場所目で状態は一番、いいという。名古屋に入ってから相撲を取る稽古を始めて順調に消化。師匠の押尾川親方(元関脇・豪風)は「少しずつですけど、良くなっています。ゆっくりでいいんです」と話した。

 同郷で中大の1学年先輩の一山本(放駒)の優勝に絡む活躍も「僕が言うのもおかしいですけ、刺激になっています」と照れくさそうに笑った。

 7番相撲では東3枚目・朝白龍(高砂)との優勝をかけた全勝対決に挑む。「全部、出します」と静かな闘志を見せていた。

編集部おすすめ