◆新日本プロレス「G1 CLIMAX 35」(23日、新潟・アオーレ長岡)観衆1547

 新日本プロレスは23日、新潟・アオーレ長岡で“真夏の最強戦士決定戦”「G1 CLIMAX 35」のBブロック公式戦4試合を行った。

 メインイベントで共に1勝1敗のIWGP世界ヘビー級王者ザック・セイバーJr.と海野翔太が激突。

今年1・4東京ドームのメインイベントで対戦して以来の一騎打ちは、海野が22分10秒、Second Chapterでザックを倒し雪辱を果たした。

 試合後、リング上でマイクを持った海野はザックへ「これで東京ドームの借りを返したなんて言わない。近いいつか、必ずまたシングルで闘いましょう」と呼びかけ「俺の今年の始まりは、地獄だった。だけど今、胸を張ってIWGP世界ヘビー級チャンピオンを倒したぞ!」と絶叫し「全勝優勝して帰ってくるなんて言いません。次の長岡は今空いている席全部埋めて、また超満員の景色を皆様にお届けできるように一生懸命頑張ってまいります。熱い熱い『G1』は始まったばっかりだーッ!新日本プロレス本隊こそが聖域です」と誓った。

 バックステージで海野は「今年が始まって、自分自身が何者かわからなくなった。何を楽しみに、何をモチベーションに、何を重きに置いて前向きに、毎日明るく笑顔で過ごしていくか、わからなかった。いつまでもそんなことをしていた自分ですら疑って、偽りじゃないかって思った日々もあった」と苦悩の日々を振り返り「だけどな、俺の信念だけは定まってんだよ。プロレスを、新日本プロレスを、心の底から愛してる。プロレスが大好きで大好きでしょうがない。この大好きなプロレスを、プロレスっていう大好きな競技を、もっとみんなに届けたい。

プロレスを通して、もっとみんなを明るく、楽しく、笑顔にしたい。本隊で突っ走っていくって決めたんだ。何度だって言ってやるよ。新日本プロレス本隊こそが、聖域です」と見据えた。

 敗れたザックは「不快だ、不快で仕方ない。この8 年間、ナガオカでシングル戦で負けたことはなかった。最初に負けた相手がショータだなんて……!」とうめき「でもショータ、お前はまだクソ野郎だ。俺に天性のプロレスの才能があることを知らないようだ。ショータ、今日お前が今日勝ったのは最高な状態のザック・セイバー Jr.ではなかった。俺をイラつかせてくるからついお前をぶっ潰したくなった。でもそれは王者のすべき行動ではない。史上最高のテクニカルレスラーのすべきことではない。

ちょっと感情的になってしまったけど、俺はまた決勝に行く。『G1』決勝に行く。IWGP世界ヘビー級王者として『G1 CLIMAX』を優勝する史上初の外国人になって、東京ドームメインイベントにまた出場する。

ショータ、それを見せてやるよ。その場にいるのはお前ではないぞ、このクソガキが」と雪辱を誓った。

 長岡大会を終えBブロックはYOSHI―HASHIが唯一、無傷の3連勝で単独首位。そのあとを2勝1敗で海野、エル・ファンタズモ、ドリラ・モロニー、成田蓮、KONOSUKE TAKESHITAが続く展開となった。

 

 今年のG1は、10選手がA・Bの2つのブロックに分かれてリーグ戦を行う。公式リーグ戦はすべて30分1本勝負で全ての勝ちは2点、全ての負けは0点、全ての引き分けは両選手1点、無効試合は両選手0点。各ブロック1位は8・16有明アリーナの準決勝戦に進出する。

 8・14後楽園ホール大会でAブロック2位とBブロック3位が、Bブロック2位とAブロック3位が時間無制限1本勝負で決勝トーナメント進出決定戦を行う。

 8・16有明でA1位がB2位対A3位の勝者と、B1位がA2位対B3位の勝者と、時間無制限1本勝負で準決勝戦を行い、勝者が8・17有明大会で時間無制限1本勝負の優勝決定戦を行う。

 公式リーグ戦で1位と2位と3位の選手が同点の場合はリーグ戦の直接対決の勝敗で順位を決定。3位の選手が複数で直接対決の優劣がつかない場合はトーナメント出場者決定戦(ルールは状況に応じて決定)を行う。

 「G1」エントリー選手は以下の通り。

 ◆Aブロック

ボルチン・オレッグ

上村優也

辻陽太

デビッド・フィンレー

EVIL

SANADA

棚橋弘至

大岩陵平

タイチ

カラム・ニューマン

 ◆Bブロック

エル・ファンタズモ

海野翔太

鷹木信悟

ザック・セイバーJr.

グレート―O―カーン

ゲイブ・キッド

成田蓮

KONOSUKE TAKESHITA

ドリラ・モロニー

YOSHI―HASHI

 ◆7・23長岡大会全成績

 ▼第1試合 20分1本勝負

○矢野通、ボルチン・オレッグ(6分01秒、横入り式エビ固め)金丸義信●、SANADA

 ▼第2試合 20分1本勝負

○ジェイコブ・オースティン・ヤング、カラム・ニューマン(6分42秒、ジェイコブスラダー→片エビ固め)嘉藤匠馬●、上村優也

 ▼第3試合 20分1本勝負

ディック東郷、“キング・オブ・ダークネス”EVIL(6分30秒、Scorpion Deathlock)安田優虎●、タイチ

 ▼第4試合 20分1本勝負

○ハートリー・ジャクソン、大岩陵平(6分25秒、デスバレーボム→体固め)永井大貴●、辻陽太

 ▼第5試合 20分1本勝負

村島克哉、○棚橋弘至(7分56秒、テキサスクローバーホールド)外道●、デビッド・フィンレー

 ▼第6試合 『G1 CLIMAX 35』Bブロック公式戦 30分1本勝負

○YOSHI―HASHI(3勝=6点)(11分32秒 カルマ→片エビ固め)ドリラ・モロニー(2勝1敗=4点)●

 ▼第7試合 同30分1本勝負

○成田蓮(2勝1敗=4点)(9分50秒、地獄の断頭台→片エビ固め)エル・ファンタズモ(1勝2敗=2点)●

 ▼第8試合 同30分1本勝負

『G1 CLIMAX 35』Bブロック公式戦

○KONOSUKE TAKESHITA(2勝1敗=4点)(17分05秒、レイジングファイヤー→体固め)グレート―O―カーン(1勝2敗=2点)●

 ▼第9試合 同30分1本勝負

○海野翔太(2勝1敗=4点)(22分10秒、Second Chapter→片エビ固め)ザック・セイバーJr.(1勝2敗=2点)●

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