◆大相撲▽名古屋場所13日目(25日、IGアリーナ)

 3勝3敗だった西序ノ口14枚目・森麗(もりうらら、大嶽)の勝ち越しはならなかった。同22枚目の大馬翔(追手風)との立ち合いで踏み込めず寄り切られた。

「初めてやる相手。緊張してしまった」と21歳下の17歳に敗れて下を向いた。

 勝てば19年名古屋場所以来の勝ち越しがかかっていた。大嶽親方(元十両・大竜)や弟弟子の幕内・王鵬から激励を受けて気合は十分だったが「緊張した」と不完全燃焼。2003年夏場所でデビューして22年。番付にしこ名が初めて載ってから史上ワーストの38場所連続負け越しの記録を持ち、高知競馬で負け続けたハルウララにちなんで改名したしこ名だ。相手の17歳の大馬翔は笠松競馬の森島貴之騎手を父に持ち、入門時に「角界のオグリキャップになる」と宣言していた。馬にちなんだ力士同士の初対決は悔しい敗戦。懸命に土俵に立ち続ける姿と愛らしい姿から近年では一部のファンから「土俵の妖精」とも呼ばれる38歳。「もう少しやりたい」と気力は衰えていなかった。

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