ヤクルトは30日、フィリーズ傘下2Aレディングを自由契約となった青柳晃洋投手(31)の入団会見を31日に開くと発表した。支配下登録期限である31日に会見を開くのは極めて異例だ。

 青柳と球団は水面下で入団交渉を続け、7月中の契約締結を目指していたが、このほど契約に合意。31日に新天地でお披露目ができるところまでこぎつけた。前半戦83試合を28勝50敗5分けの最下位で終えたヤクルトだが、その要因となったのが投手陣の不振だ。左腕・高橋が下半身のコンディション不良、守護神・石山が左内腹斜筋肉離れで離脱するなど先発、救援ともに手薄な状況。補強策を練る中で浮上したのが青柳だった。

 青柳は阪神からポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を目指して1月にフィリーズとマイナー契約を結ぶも、2球団合計23登板で1勝3敗、防御率7・22。23日(日本時間24日)にFAとなった。

 念願のメジャー移籍こそ果たせなかったが、阪神では通算61勝をマーク。21、22年に2年連続で最多勝を獲得するなど実績は抜群。右サイドからの速球、ツーシーム、スライダーといった変化球で打たせて取る投球が持ち味。球団は十分、戦力になると判断し獲得に乗り出していた。

 チームは前半戦終盤から調子を上げ、29日には上半身のコンディション不良で戦列を離脱していた村上が復帰し今季1号を放った。

同日まで3年ぶりの7連勝をマーク。青柳が期待通りの活躍を見せれば、最下位脱出へさらに勢いづきそうだ。

 ◆青柳 晃洋(あおやぎ・こうよう)1993年12月11日、横浜市生まれ。31歳。川崎工科から帝京大に進み、2015年のドラフト5位で阪神入団。21、22年には2年連続で13勝をマークして最多勝と最高勝率を獲得。22年には最優秀防御率に輝いた。今年1月にポスティングシステムを利用してフィリーズとマイナー契約。阪神では154試合に登板して61勝47敗、防御率3,08。183センチ、83キロ。右投右打。

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