第107回全国高校野球選手権大会(甲子園)に出場中の広陵(広島)が10日、今大会の出場を辞退したことを受け、角田克大会会長(朝日新聞社社長)と宝馨(たから・かおる)同副会長(日本高等学校野球連盟会長)が報道陣の取材に応じた。

 角田会長は冒頭「本日付で広陵高校から今大会出場辞退の申し入れがあり、大会本部で受理をいたしました」と報告。

「全国から集まった代表校の選手達が懸命にプレーを続けている大会中にこのような事態となったことは大変残念ではありますけど、学校の自己判断を受け入れさせていただくということになりました。選手を始め、大会に関わる全ての皆様、大会を楽しみにして下さっているファンの皆様にご心配ご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

 続けて角田会長は「朝日新聞社と致しましても、暴力や暴言、いじめ、部活動の指導者と選手、あるいは選手間の理不尽な上下関係を撲滅していきたいとの姿勢を強く改めて心に刻み大会運営を行ってまいります。連日熱戦が続いており、大会は中盤に差し掛かっております。今後も温かい目で選手たちを応援していただきますよう、なにとぞよろしくお願いします。なお、皆様もご存知の通り、SNS上で個人を特定したり、事実かどうかわからないことをもとに誹謗中傷が繰りかえされる行為につきましては、くれぐれも慎んでいただきますよう改めてお願いを申し上げる次第でございます」と述べた。

 宝副会長は「主催者として、日本高野連会長として深くお詫び申し上げます。広陵高校は今回の一連の事態を重く受け止められ、大会出場辞退という決断をされました。再発防止、指導体制の抜本的見直しなど今後の在り方を検討していくとおっしゃっております。現在、第三者委員会が調査中の事案を含めて、同校の動向を注視していきたい」などと語った。

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