東京六大学野球リーグ・早大の現役学生と、早大OBの現役社会人で編成する「稲門倶楽部」が対決する「全早稲田戦」が9日、新潟・南魚沼市の大原運動公園ベーマガSTADIUMで開催された。初開催の2023年、24年に続いて、3度目となった。
社会人チームはエイジェック、茨城トヨペット、JFE東日本、鷺宮製作所、東京ガス、Honda、JR東日本、ENEOS、トヨタ自動車、大阪ガスから副部長、コーチ、選手の総勢18人が参加。28日に開幕する都市対抗野球大会への出場メンバーも顔をそろえ、早大は社会人トップレベルに胸を借りた。試合は現役学生が5-3で勝利した。
稲門倶楽部は元DeNA投手でJFE東日本の須田幸太コーチが急きょ準備して、先発で1イニングを無失点。2回以降は早大の投手陣が、代行として登板した。内野席では早大応援部の約50人よる大応援が繰り広げられ、リーダー、吹奏楽団の迫力ある演奏、華やかなチアリーダーズと、神宮球場さながらのムードの中で行われた。
早大・小宮山悟監督(59)は「足が遅くても、準備さえしていれば、次の塁を狙える。勝負どころで、外野の好返球で俊足選手の生還を許さなかった。随所に社会人の完成度の高さに触れることができました」とOBたちの奮闘に感謝した。
先発し、3回1安打無失点のエース・伊藤樹(4年=仙台育英)も「社会人トップレベルとの対戦で、どこまで通用するのか、現状を確認できる収穫の多い試合でした。内容、結果ともにこの段階では順調に行っており、リーグ戦開幕にベストの状態で入れるように練習を重ねていきたいと思います」と手応えを口にした。
JFE東日本で2021年限りで引退して以来、4年ぶりのマウンドに立った稲門倶楽部の須田コーチは「必死でした。