◆第107回全国高校野球選手権大会第7日 ▽2回戦 尽誠学園3―0東大阪大柏原(12日・甲子園)

 完敗だった。巨人などでプレーした東大阪大柏原・土井健大監督(36)の聖地初挑戦は6安打完封負け。

「間合いを変えながら丁寧に放られた。打線がつながらず、完全にやられた」と唇をかんだ。大阪勢は今春のセンバツ出場を逃し、春夏0勝に終わるのは1980年以来45年ぶり。無得点となると史上初だ。全国最多の甲子園通算400勝を誇る“野球王国”にとって屈辱の1年となった。

 試合2日前、主将で4番の竹本歩夢が左手を負傷。有鉤骨骨折の疑いがあったが、「8番・捕手」で強行出場し、打席では片手で食らいついた。だが、0―0の5回2死二塁で代打を送られてベンチに下がると、直後に3失点。「みんなの期待を裏切った。最後まで戦えなかったのは悔しい」。涙を浮かべた扇の要の不在が響いた。

 指揮官は履正社3年時に出場した06年のセンバツも初戦完封負け。

1勝の難しさを再認識し、「戻ってくるきっかけをもらった。ザ・高校野球を目指してやっていきたい」と目線を上へ向けた。激戦の渦にもまれ、再び聖地を目指す。(瀬川 楓花)

 〇…東大阪大柏原OBで吉本新喜劇GMの間寛平(76)が、メガホンを手にアルプス席で応援した。自身のXに「残念ながら負けてしまいましたが、久しぶりに応援して楽しかったです、ウヒハ」と投稿。14年ぶりの出場を決めた際には「かみつき打線」と命名し「僕と似ててかみついていく感じが親近感が湧きます(笑)」と祝福していた。

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