◆JERA セ・リーグ 巨人5―0中日(12日・東京ドーム)

 技ありの一打で同期のプロ2勝目を決定づけた。4―0の7回1死一、三塁。

泉口友汰内野手(26)が中日の3番手左腕・吉田の真ん中低めに落ちる132キロのフォークを拾うように捉えた。打球は中堅を守る岡林の手前で弾む貴重なタイムリー。今季101本目の安打で、3回に4点を奪って以来、欲しかった追加点を生み出した。

 先発の森田は3学年先輩ながら同じ23年ドラフト組。プロ初先発となった6日のヤクルト戦(東京D)でも適時打をマークした。初回には1死満塁のピンチを迎えたが「勝つことだけを考えて普段通り」と併殺を冷静に完成させた。打って守って必死に腕を振る左腕の背中を押した。

 開幕は森田とともに2軍で迎えた。同時出場こそなかったがともにファームでチャンスを待ち続けた。自身は4月4日に一足先に1軍に昇格しアピールを続けて定位置を奪った。「まさかここまで出続けることになるとは、全く想像していませんでした」と本音を語った。

 自身にとっても節目の試合になった。

5回の第3打席では大野から左前打を放ち、プロ2年目で初の100安打を達成。「100安打を目標にしてたわけではないので」と控えめに振り返ったが「積み重ねがこの数字だと思う。まだシーズンが続いていくので、頑張っていきたい」と通過点を強調した。

 その安打数はチームトップ。「若い選手が多く出ている。しっかりチームの底上げじゃないですけど、けがしている選手たちが帰ってくるまで、しっかり勝てるように貢献したい」。2年目ながらすでに中心選手の風格が漂っている。(臼井 恭香)

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