第107回全国高校野球選手権大会の閉会式で、日本高等学校野球連盟・宝馨(たから・かおる)会長(大会副会長=68)が広陵の暴力問題に言及した。

 「今回、代表校が大会途中で出場辞退という事態になり、各方面にご迷惑とご心配をおかけいたしました。

日本高校野球連盟としては、今回の事態を大変深刻に受け止めております。このような事態に至った経緯をしっかりと検証し、より適切な対応策を検討してまいります。日本学生野球憲章は、学生野球を学校教育の一環として捉え、その基本原則は『学生野球は、一切の暴力を排除し、いかなる形の差別も認めない』と明記しています。暴力、暴言やいじめは何も生み出しません。改めて全国の指導者、部員の皆様に強くお伝えしておきたいと思います。高校野球を応援してくださっている全国の皆さん、これからの高校野球を温かく厳しく見守って頂ければ幸いです」。

 広陵を巡っては、1月に起きた部内での暴力事案が開幕直前にSNS上で拡散。すでに日本高野連から厳重注意処分を受けていたこともあり、一度は出場したが、指導者の部員への暴行といった別事案がSNSで浮上した。学校は新たな事実は確認出来なかったとしたが、大会運営への支障や在校生への中傷があったことを踏まえ、2回戦を前に出場を辞退。21日付けでの中井哲之監督(63)の交代も発表された。

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