◆第107回全国高校野球選手権大会最終日 ▽決勝 沖縄尚学3―1日大三(23日・甲子園)

 14年ぶりの甲子園決勝アルプスには、日大三愛にあふれた卒業生の姿があった。同校吹奏楽部OBの清水幸さん(74)は、準々決勝から応援に駆けつけた。

普段は2つのフルートオーケストラを掛け持ちし、音楽漬けの毎日。準決勝までの2試合は自慢の美音を響かせた。決勝は演奏せず、吹奏楽部OBの仲間たちと声援を送った。「甲子園での思い出は色々あるね」とグラウンドを見つめた。

 日大三中2年時に初めて聖地のアルプスで演奏した。当時は男子校で、学生は全員丸刈り。「共学になってずいぶん雰囲気が変わった」と当時を振り返った。以前はOB楽団があり、定期演奏会でステージに上がる機会もあったが新型コロナウイルスのあおりも受けて、どちらもなくなった。「学校とのつながりもずっと残しておきたい」と甲子園での演奏活動を続けている。

 2011年の決勝は仕事の都合で来られなかったため、今年が初めての決勝の舞台。「最高です。仲間と一緒に応援できて」。

日本一まであと一歩のところで敗れたが「こんなに甲子園で連泊したことないよ」と長い夏にしてくれた後輩たちへ感謝した。

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