◆米大リーグ パドレス2―1ドジャース(22日、米カリフォルニア州サンディエゴ=ペトコパーク)
パドレス・ダルビッシュ有投手(39)が22日(日本時間23日)、今季最後の首位攻防3連戦の初陣となる本拠地・ドジャース戦に先発し、6回1安打1失点の快投。愛妻と愛息の誕生日に今季3勝目を挙げ、チームは7日ぶりに同率首位に並んだ。
絶対に落とせない大一番でも、ダルビッシュは驚くほど冷静だった。1点リードの6回1死で打者は大谷。本塁打だけは避けたい状況で「大谷君には申し訳ないけど、四球でもいい配球だった」とスプリット、カーブの連投で最後は歩かせた。だが、続くベッツを内角低めシンカーで三ゴロ。注文通りに三併殺に仕留め、相棒フェルミンと力強くハイタッチを交わした。6回1安打1失点の快投。今季最後の首位攻防3連戦で貴重な3勝目を手にした。
大谷を徹底マークした。今季2度目の対決。「一辺倒では無理なので、いろいろな球を使いました」と計13球のうち直球は1球のみでスライダー、カーブなど計6種類の変化球を駆使し、無安打に封じた。前回17日(同18日)の敵地・ドジャース戦では、初回1死一、二塁から強打者フリーマンに直球系3連投で被弾し、初回で計4失点の4回降板。
大切な日だった。この日、は試合を観戦した元レスリング世界女王の妻・聖子さんの誕生日。さらに「妻と一番下の息子が同じ誕生日」という特別な日だった。試合後には義兄・山本KID徳郁さん(享年41)がプリントされたTシャツ姿で登場。「いい投球ができなかったら恥ずかしいと思っていた」と、安どした。
16日に39歳の誕生日を迎えた右腕は「もう来年40歳。体も変化していますし、相手だけでなく、自分との闘いもある。それも楽しみながらやれている」。宿敵のWS連覇阻止へ―。大ベテランが終盤戦の鍵を握っている。(竹内 夏紀)